生理用品は止血帯にならん。嘘を広めるな(その1)
- カテゴリ:ニュース
- 2011/04/19 06:55:01
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一度削除しましたが、本来の目的のために再掲載しました。
削除前にコメント入れてくれた方、申し訳ありません。
また、書いた目的をはっきりさせるために加筆しました。
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題をストレートにしたのは、前回書いたのを見るべき人が見てないため。
本題以外の話も書くがまずは本題から。
情報拡散、という名前のエセ正義で、「生理用品が止血帯になる」という
情報を広げた人は多いだろう。
止血帯の役目を理解せずに広めたなら、今から覚えるがいい。
止血帯は、血流を止めることで出血を抑えるものだ。
ゴムバンドのような形のものが使われることが多いし、代用品として
実際にゴムバンドを使うこともある。ただし、血流を止めてしまうため
一定時間ごとにゆるめて血液を流すようにしないと大変な事になってしまう。
生理用品を代用する?
どこの誰が書いたか知らんが、生理用品は「血液を吸い取る」ものだ。
止血帯のように縛ることはまず無理だな。
(注:戦時中以前の話であれば「生理帯」というものが存在する。
こちらは帯状の布でできているので代用できる)
止血帯を使うような大きな傷ならば、出血も激しいわけだ。
傷がふさがりにくいところに、使えばどうなる?
傷が開いているときには「血液を大量に吸い取る」ことになる。
さらに切り傷などをふさぐ助けをする血小板や、感染症を防ぐ
白血球さえも傷から取り去ることになるわけだ。
医者ではないから応急的なことしか知らんが、出血性ショック
というものがある。急激に出血した場合にめまいなどから始まり、
失神などを起こしてしまうものだ。これを起こりやすくする原因に
もなる。
(加筆註釈:直接的にショックを起こす出血量は一定ではない。
また、この文は「止血帯法を使う必要がある」程度の
出血を想定した上で書いてある。)
書いた人よ。あなたがたはきちんと調べないでただコピーして広めて
人の命を左右してしまうかもしれない重大なミスを犯したわけだ。
ならば、命にかかわるものは訂正しなくてはならない。
即刻自分のブログに、訂正文を載せることだ。
一つ注意してほしいことがある。この話は緊急時に医学的知識がない
人向けに書いている。なぜなら、人間はいざというときにあわてて誤解して
間違った行動をとってしまうからだ。
止血帯として使える、という間違った情報を覚えた人は、場合によっては
「何で使えないんだ、どうすればいいんだ」とあわてて手がとまってしまう
ことが考えれる。知識のある人は、傷を抑える手がとまることはないだろうが
素人は違うからな。だからこそ、細かい知識を無視し、あえて何も知識が
ない形で考えて「止血帯として使えない」と断定することにしたわけだ。
では、使えるとしたらどうするのか?それは「ひも状のもので巻きつけて
使う」ということになる。
よく考えればわかるが、生理用品がなくても止血帯になっているわけだ。
本当はこれ以上細かく書くのは目的から外れるが、もう少し書こう。
生理用品は、止血には使うことができる。
矛盾しているようだが、一つごとにパッケージに入っている清潔な布を
どうしても見つけられない場合に、あえて緊急用として傷口に当てて
縛るのには余り清潔ではないものを使ってしまうことができるわけだ。
だが、この場合も探すものとしては、タオルとか水、サランラップのほうが
より探しやすく、使いやすいものなんじゃないだろうか。
先にも書いたが、医学的知識を持つ人、医療の現場で働く人から見たら
俺が書くことは否定したくなるだろう。
だが山の中で、医者が一人もいないときに大怪我を負った人を助けるには
何を使い、何をすればいい?
災害で怪我をするというのは、それと似ている。ものがないのだ。
生理用品は、基本的に女性特有の持ち物。男が持ち歩くことはまずない。
また、女性でも毎日持ち歩くわけではない。
これも使えるという応用は、基本を覚えてからにしないとしくじるのは
素人でもプロでも同じだ。
それであれば、基礎の基礎としての情報を優先し、応用になるものは
最初はできるだけ少ないほうがいい。
もう一度書いておくが、生理用品は止血帯にはならん。
これが基本だ。
応用として、止血をするときに使うことができるだけだ、と
応用のほうは、あわてているときに先に思い出さないように、
忘れるくらいでいいと思う。