Nicotto Town



雨のバルセロナ1

連日の雨。
春先のスペイン、カタルーニャ地方の中心的都市バルセロナで
青空は拝めなかった。

だいたい日本と同じ気候で、少し肌寒い。ネットで調べていた天気予報通りだ。雨ばかりを予測して、旅行直前、思わず買った安物のスプリングコート兼レインコートばかりを着てバルセロナを歩いた。

どんよりとした灰色の空、パラパラと小雨の時もあり、泣きたくなるくらい強い雨の時もあった。空色と同じく気分も重い。ヨーロッパの建物は総じて石造り。晴れた日には荘厳な全貌も、曇りだと空と同じ色に同化して、ことさら重く陰鬱な表情に見えてくる。

バルセロナといえばガウディ。長い間憧れていた。
幼い頃、テレビで観たガウディの建造物は生きているように見えた。家がビルが動いている人間よりも生気を放っていた。サクラダファミリアという教会に至っては、蠢く物語のように薄気味悪さも伴って、神のいる場所というよりも魔物が棲んでいそうな気がした。

そんな想いを数十年抱えてやってきたバルセロナは雨。青空を背景にしてこそ際立つ建造物は灰色のバックにくすんで見えた。
よくあることだ。思いが強すぎると、軽く裏切られる。こっちの思い込みなのだから仕方ない。気持ちがシュルっと沈んでいった。

贅沢なことにヨーロッパの街はすでに幾つか回っているので、古い街並みも見慣れてしまっている。空を見上げると、ポツポツと雨粒が顔に当たった。

グエル公園では、フランス、スペイン国内から来た修学旅行生らしき集団に幾つも出くわし入口は飽和状態。傘をさし、ぬかるむ足元を気にしながら階段を上るので、周辺の建物など眺めたり立ち止まったりする余裕がない。
色鮮やかなタイルのトカゲは少年たちに占拠されている。公園だし無料だから人が集まってくるのは、やはり仕方ない。

都会の中にポツポツと点在するガウディの建物を巡り歩く。徒歩で行けるところは楽だ。特別に目立つわけでもなく、並び立つビルの中にきれいに納まっている。幾つかは博物館になっていて、入館料を払えば見学できる。

カサ・ミラのミロ風の彫像がある屋上に出ると、これまた強い雨。傘を持ちカメラで撮影するのはなかなか大変だ。おまけに足元には水溜り。コノヤロウ。。って気分でそれでもたくさん写しておく。

カサ・パトリョは思いのほか小さい。この家のテーマは海。外観にも色とりどりのタイルが使われ、可愛らしい感じだ。内部はガラスや曲線が使われ、いたるところに光が降り注ぐ設計になっている。(晴れていればの話)
夜はライトアップされるので綺麗だ。お洒落で可愛いビルだと、知らないと通り過ぎてしまいそうな風情がある。

カサ・カルベも歩いて行ける距離なので訪ねてみた。ここは普通の住宅で世界遺産ではない。周囲に溶け込み過ぎ近くからだと全く分からない。事務所や貸マンションとして実際に使用されている。1階は高級レストラン「カサ・カルベ」 そう書かれた入口のこじんまりしたガラスドアに気がついたので、ここかとわかった次第。

要予約のレストランだが、折よくランチタイム、とりあえあずダメモトで入ってみるか、で当日のランチをいただきました^^上品な味でした。内部は天井が高く、アールヌーボー的な内装で雰囲気がありました。

そしてサクラダ・ファミリアは次回。

アバター
2009/04/16 01:01
ケイトさん

コメントありがとうございます。

やはり雨は辛いですよね^^仕方のないことだけれど
晴れると何よりも風景が違って見えます。写真はなおのこと^^
雨が降って助かったことは日焼けかな^^;
何しろ、帽子をかぶっていたら日本人と思われるほど
向こうの人はかぶらないんです。スリなどの目印になるとか。
だから帽子は被らないことに決めていました。その点は日焼け止めなどを
塗る手間が省けたかな^^;といういい点もありました、ってことにしておきます^^


ガレッキーさん

コメントありがとうございます。

雨も一日くらいなら可愛いらしいものなんですが、4日間も降るな!!っていいたいです。
一日くらい晴れてくれたら嬉しかったんだけど、仕方ないですね。
写真の風景がやはり青空でないと引き立たないので、それが残念です。

これは個人差で^^;
わたしの周辺は美食好きの友人だらけで、結構、いろんな物を食べているんです。
妙齢?なので、経験を積むと、そうそう味に驚かなくなってきた、哀しいことです。
総じて、素朴な味というところでしょうか。可もなく不可もなくというのが
わたしの個人的感想です。
パエリアも好きですが、お米がゴリゴリという硬めに炊きあげるので、好き嫌いは
あるかもしれませんね。
あと、じゃがいもと玉ねぎの入った玉子焼きみたいな物も朝ごはんに登場していました。
チーズもたくさんあって、濃厚な味でした。ヤギなんどは獣味がするので、通好みですね。
生ハムやアンチョビなどは塩辛い感じ、ガズパッチョなどの冷たいスープなども味が濃く
オリーブオイルも上質でした。
ワインは美味しかったですよ。
上品なお味はミシュランの星付きレストランです。
このクラスになると、味は上品な薄味系になり、限りなくフレンチに近づいて境目がなくなって
きます。見分けがつかないんですね。逆に個性が感じられなくなるかな。
今、世界各国で日本料理が人気なんです。訪ねたレストランのいくつかも、お醤油を使って
味付けをしていた物がでました。
チョコレートのデザートが本当によく出ましたね^^
アバター
2009/04/16 00:46
雨柳さん

コメントありがとうございます。

スペインだと、どうしても青空のイメージが付きまといますね。たぶん写真とかせいかな。
デジカメを観たけれど、ガウディの面白い彫像たちも灰色がバックだと、やはりくすんで見えます。
でもま、ひとつはいいことがあったので^^サクラダファミリアで書きますね。
バルセロナは前日雨、><; 途中フィゲラスという街に行く時だけ、少し晴れ間が覗きました。
列車で2時間のところだったので、バルセロナの天気は不明ですが^^;

食べ物ですね^^
総じてショコラは好きみたいです^^
バルやタパスですが、これも食べ歩いたわけではなので、断言はできませんが
基本的には特別!というものには当たらなかったかな…^^;
パンはわりと小麦の味がしてわりとおいしかったし、イカ墨のパエリアなども美味しかった。
★付きレストランは3件予約していきましたが、このクラスになるとフレンチと変わらなくなって
くるんですね。味が上品。
とにかく量を食べれるかという点ですね。
生ハムも食べました。全体に塩辛い感じがします。
これは絶対にダメというものはありませんでした。味はどちらかというと素朴ラインかな。
地方のお菓子は、かなり甘く、試食して買うのをやめました。
でも、ワインはイケてましたよ^^香りがよいの^^

ぢゅんぢゅんさん

コメントありがとうございます。
昔は歴史の表舞台、主役だった国ですが、今はEUの中でも影が薄い感じがしますね^^;
どちらかというとヨーロッパの端みたいなイメージです。
レコンキスタでユダヤやイスラムを改宗するか出て行くかで、半ば強制的にカトリック大国に
してしまった歴史。好感持てないなぁと思っていたら、スペインの人ってなかなかいい^^
おしつけがましくなくって、親切でした。
夏はかなり暑くなるそうです。
フラメンコや闘牛などで情熱的なイメージがありますが、特別、そんなことはありませんでした。
日本もサムライなんてイメージがあるのと一緒ですね^^

 
アバター
2009/04/16 00:23
コロさん コメントありがとうございます。

晴れたらよかったんですが^^;特にグエル公園は。
傘さして、修学旅行の中学生らしき子供たちが多いし、おまけに観光客(自分も)
で溢れていたので、大変でした。。
大きな国土なので風土がかなり違うとか、
スペインの人たちも親近感が湧いてくる感じでした^^


小チゲさん

コメントありがとうございます。

サッカーは本当に人気ですね。時にヨーロッパはスゴイ^^
試合中、テレビのあるバーなんかすごい歓声が外まで聞こえてきます。
かなりワイルドな面もあるようですが、やはり本場という感じですね。
ぜひ、一度^^


カルカンさん

コメントありがとうございます。

ヨーロッパは石造りの街並みですね。だからこそ何百年も息づく
歴史の香りが漂っているのだと思います。
ただ、日本のように木の温もりを知っていると
重苦しくのしかかってくる気がする、それは灰色の空の時ですね。
堅牢であることは、ちょっと冷たい感じもしますが、絵になる風景でもあります^^


ルルさん

コメントありがとございます。

う~ん、迫力というか、期待しすぎたり、知り過ぎると意外と小さいなんて・・思いかねません^^;
マドリードもパリなどに比べると広場も小規模な感じがします。
やはり、実際に観るとそれぞれ、いろんな感想を持たれるのだろうと思います。
デパートも大きいとは、いえない?ん。あまり行ってないから断言はできませんが^^;
歴史や絵画系が充実しているとかな。


エリーさん

コメントありがとうございます。

バルセロナオリンピックでスペイン村っていうのができたみたいです^^;
そこはスペイン各地の村があり、名産品も買えるらしいです。(行ってませんが^^;)
ちょうどあの頃、バルセロナが脚光を浴び、ガウディ人気も浮上してきました。
それでも、やはり年月の流れがあり、当時建てられたホテルなどは古びて見えました。
バルセロナはガウディだけではなく、面白い建築様式の建物がたくさんありました^^
時間がなくて回れなかったのが残念です。



アバター
2009/04/15 12:25
雨は雨の景色の良さがあると思うんですが、
やっぱりまずは晴れの時が見たいですよねー^^;

私はスペイン等行った事も見たことも聞いた事もないので、よく知りませんが、
一度はガウディを見てみたいですねー。
あとスペイン料理も堪能したいです^^上品な味とありますが、スペインは総じて美味しゅうございましたかw?
アバター
2009/04/14 23:22
旅先で雨が降ると、何でよりによって雨なんだ!と思いますよね^^;
私の場合は小学生の時の修学旅行。京都・金閣寺です。
レインコートでしのぎました。金閣寺は雨にくすんでいました。残念でしたね。
卒業アルバムに金閣寺での写真が残っていますが、私の顔、物凄く寒そうで泣きそうに写ってました。
でも、雨だったお陰で、もう1度、今度は晴れた日に金閣寺へ行きたいと思えました^^
自分の事ばかり書いてすみません^^;雨で思い出したもので・・。
アバター
2009/04/14 22:44
スペインかぁ~・・・

 行った事ないし、どんな所かよく判らない、TVで観るだけ。
 いいなー!行って見たい!マラソンの中継でこの辺写るんですよね。町並みがステキな
 所だなって思っています!
アバター
2009/04/14 03:25
情熱の街バルセロナには強い日差しなイメージがあるので、雨はちょっと残念な気分かも。
特にガウディは太陽に映える白だったりするので、余計に切ないかもなぁ
京都とかは、建物も小ぶりなので、雨が降っても「これはこれで、趣があるなぁ♡」と思いますが、
大きな建物が多い場所では、見上げるのに雨や、傘には困りそうですね(^^;)

スペインはご飯が美味しい!と周りの人間から聞かされてて、
「食いしん坊雨柳ちゃんは絶対気に入るから、いつか行きなさい!」と言われていたので、
本当にうらやましい♡
休憩の度にカフェでワイン飲めるしなぁ~~~♡はぁ、行ってみたい♡
アバター
2009/04/13 08:00
バルセロナ・・・オリンピックがあった所だ~くらいの認識しかなかったです。
生きているように見える建造物という言葉に心惹かれました。
アバター
2009/04/13 00:46
そかそか。バルセロナでは晴れなかったのね。。
旅行先でお天気が悪いとしょんぼりします。。
でも、グエル公園、カサ・ミラを実際に見ることができたなんて...いいなぁ♪
やはりテレビ映像や写真とはぜんぜん違う迫力があるのでしょうね~

雨のサクラダ・ファミリア....旅行雑誌では見られない姿...是非お話楽しみにしています♪
アバター
2009/04/12 23:07
お邪魔します<(_ _)>

 石造りの建物は、晴れと雨とで雰囲気が
 がらっと代わってしまうんですね
 雨だったのが残念でした
 ヨーロッパ圏 一度は行ってみたいです^^
 
アバター
2009/04/12 23:01
ヨーロッパ行ってみたいなぁ。。。サッカー観戦したいなぁ。。。
あっちは日本に比べて太陽が顔出す事って少ないんですよね?ちがいましたっけ~??
アバター
2009/04/12 22:39
僕はスペインに1回行った事が事があります!

グエル公園は「とても奇妙なタイルの芸術」が以外にしっくり来るんですよね!

サクラダ・ファミリアのお話し楽しみにしております!

やっぱりスペインはもう1回行きたいです・・・・。
アバター
2009/04/12 22:20
かりんさん

コメントありがとうございます。

最初にスペインを訪れると建物一つ一つにも感動されること請け合いです^^
さりげない銀行のビルも何やら女神らしき彫像装飾がいたるところに
みられます。
路地裏に入ると危険だと言われてるんですが、石の古い建物はとても魅力的です。
携帯のカメラで撮ると待ち受け画面になってしまう景観ばかりかも^^


honeyさん

コメントありがとうございます。

北イングランドですか^^ また風景が違いますよね。イギリス人はお喋りで
あまり英語ができないわたしにもバンバン喋りかけてきて、会話せよ~って
人懐っこいだか、うるさいんだか^^;;
イギリスと言えばやっぱりガーデンですね。背が高いのに小さなドアの
思いの外小さな家に住んでいる気が、わたしにはしました。
イギリスも好きなんです。小物がものすごく可愛い。
もう少し、食べ物が…ましだったらなぁ、長期滞在したいです^^;
どこの都市でしょうね。honeyさんが滞在していたの^^

また、元気になって訪れることができますよ。
諦めないでいると、チャンスは巡ってくると信じています。
きっと。。
アバター
2009/04/12 22:10
もこもこさん

コメントありがとうございます。
スペインの人は思ったほど押してくる明るい強引さは見受けられませんでした。
何よりもユーロ圏の成立でしょうか。フランスやドイツや他国からパスポートなしで
移動できるようになった為、人種間の垣根がすごく低くなった感じがします。
むしろ、アメリカよりもずっと違和感なく過ごせる気がします。

スペインの人は英語があまりできません。これは日本人と同じくらいかも。
だから、うまく喋れないことに対して理解してあげようという気持ちが感じられます。
英語圏の人はそういうとこがあまりないのよね。喋れて当たり前と思ってるから(母国だもん。ズルイ)
だから、見るからに異国人とわかるので無用に話しかけてきたりしません。
でも、不親切なわけじゃなくて、尋ねると片言英語で親切に教えてくれます。
感じはとってもよかった。

みんな小柄だし、特に女性はね。わたしなんか大きい方でした。
治安面も心配しましたが、特にはなかった。昔、知人がひったくりに遭って転倒した話を
きいていました。(彼女はとっても小柄な人でした)

グエル公園は晴れた日でも人が湧いている気がします。当たり前なんですが
やっぱり巨大観光化されてます。

バルセロナは案外住みやすい感じがしました。半年くらいなら住んでもいいな。
そんな街でした。
アバター
2009/04/12 21:57
ごま☆さん

コメントありがとうございます。
晴れなくても、雨は降らないでとか思ったのですが、結構ふりましたね。
おまけに地下鉄の駅が工事中で訳の分からない細い道を通って
一駅か二駅歩いて時間を無駄にしたり^^;疲れ果てたりです。
時間がたてば、それも楽しい思い出に変化すると思います。


アッシュさん

コメントありがとうございます。
そうなんです。贅沢で我儘だとういうのはわかっているんですが、
思い入れが強かった分、気分がしな垂れてしまいました。
サクラダファミリアは後で書きますが、思いのほか小さかったです。
浮浪者と間違われるほどみすぼらしい身なりで路面電車に
轢かれ亡くなったというガウディの最期。
これも考えさせられるものです。
アバター
2009/04/12 20:25
雨なのに、雨でたいへんなのに、こんなにも魅力的なのはなぜ?

わたしは一度だけヨーロッパに行ったことがありますが、
晴れも雨もありました。
北イングランドのかつては栄えたとある都市に滞在していたときに、
小雨が降り続いているとどこへも行きたくないのだけど、空の色も鈍色で、
それでも歩いてみると思わぬ景色に出会ったり。
くすんだパステル調の連棟式の住宅とか、
スニーカーには似合わない石畳とか。

いまは国内さえ動き回れませんが、
いつかはいってみたいスペイン、
バルセロナ、
できればポルトガルにも足を伸ばしてみたいです。
あたりまえですが、世界中行ったことのないところばかりです。

自分のことばかり書いてしまいました。

続き、楽しみにしています。
アバター
2009/04/12 18:19
黒猫手毬さん、こんばんは!
ご旅行に折角の雨だと、気分までしょんぼりしてしまいますよね。
コートと傘と、水たまり…いろいろなことに気を遣わなくてはいけなくて(><

…ですが、スペインの町並みが瞳に浮かんでくるようです!
わたしはスペインに行ったことがないのですが、
とってもステキな建物がいたるところに…!というのは十分に伝わってきました(^^

次回も楽しみにしています!
アバター
2009/04/12 17:07
う~ん、雨でしたか。
イメージではスペインはいつも乾いていて暴力的なくらいの
青空が広がっている…ってイメージでした。
少しこちらの国より季節が早そうで、国民たちはつねに何か情熱的に
早口でしゃべっている…みたいな。

雨のバルセロナ、風情があるというより若干荒行のような行程でしたね…。

ガウディはわたしもとても興味があります。グエル公園とか行って見たいと思っています。
聖家族教会もいつかひとりで見上げてみたいな…。
アバター
2009/04/12 16:34
せっかくのバルセロナも雨に祟られたんですね。
お気の毒でした。
だけども、俺からしてみれば、そこに行けるってだけでも、羨ましいですww
ガウディは俺も興味があって、調べた事あります。
最期が確か、路面電車に轢かれたんですよね。
芸術家の最期としては、ちょっとアレだったんで印象的です。
スペインかあ。
スペインでは雨は主に平地に降る
ってのを地でいったわけですねww
サウラダ・ファイミリア。
楽しみですw
アバター
2009/04/12 16:20
雨なのが残念だけど
それもまた、バルセロナの雨の思いでになりますね。
サクラダ・ファミリア私も行ってみたいです!!




Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.