ヒアアフター
- カテゴリ:映画
- 2011/03/28 23:29:33
今年7作目の映画館鑑賞。
マット・デイモン主演のクリント・イーストウッド監督作品。
”死”に関わる苦しみを抱えた3人の人生が交錯するヒューマンドラマ。
大津波にのまれ臨死体験をしたフランス人ジャーナリストのマリー(セシル・ドゥ・フランス)、
亡くなった双子の兄との再会を願うイギリス人の少年マーカス(ジョージ・マクラレン)
死者の声を聞くことができる己の力を厭い今はその才能を封印する
高名な霊能者だった過去をもつアメリカ人ジョージ(マット・デイモン)、
何者かに手繰り寄せられるかのように、国も性別も年齢も違う彼らの人生が交錯し、
結末へと向かいます。
「Hereafter」は、文字通り「ここから先」です。
”死”に囚われ”死”を見つめていた人間が、未来を向いて歩き出すこと、
そして、出会うべき人と出会えることの奇跡が描かれています。
自分の喪失体験と重なって少し辛かったのですが、辛すぎはしません。
薄い柔らかなベールに隔てられたかのような死と生の境界は曖昧で、
映画全体が静かな優しさに覆われています。
最後には、とても穏やかな気持ちになっていました。
途中も最後も泣いてしまいましたが、最後は幸せな涙でした。
冒頭の巨大津波のシーンは、たいへん印象的で美しいです。
有無を言わさず切り替わる日常と非日常、圧倒的な自然の力と無力な人間の対比が、
見事に描かれています。残酷さは感じませんでした。
水の中の死者たちは、ただ静かで安らかです。
この映画、ファンの欲目もあるでしょうけど、イーストウッド監督でなければ、
涙をさそうドラマ付のうんさくさいスピリチュアルものになっただろうと思います。
喪失や死に関する体験のない方などには、たいくつかもしれないです。
クリント・イーストウッド監督が今作について語った言葉を書き留めておきます。
“死後の世界があるかどうか、真実は誰にも分からない。
ただ、人は誰も与えられた人生を精一杯生きるべきだと、私は常に信じている。”
★★★★★【Hereafter】2010アメリカ
3.11以前に鑑賞しています。
上映中止にならなければ、いたたまれなくなっている自分を落ち着かせるために、
きっと、もう一度、映画館へ足を運んでいました。
>kerosanサマ マット・デイモンの奥深い演技が素晴らしかったです~。
クリント作ということで納得です。
僕も3.11以前鑑賞です。。。。
ただ、人は誰も与えられた人生を精一杯生きあるべきだと、私は信じてる。
ナガツキさん、惚れた、なんちゃていいことばですね。
わたしは、そうあるべきだとおもいます^^