報道で使われる「放射能」という言葉について
- カテゴリ:日記
- 2011/03/13 01:00:20
報道などで「放射能」という言葉が多くなっていますが、これは意味が広い言葉なので、誤解も増えるかと思います。
正しく理解したい人は、「放射性物質」「放射線」の二つに分けて考えるようにしてください。そうすれば、原発事故で何が起きているか、わかりやすくなります。
細かく言うと「放射能」とは「物質が放射線を出す性質を持っている」という意味です。
ですから、大まかには「放射性物質」をさす言葉と考えれば良いと思います。
物質から出る「放射線」は、広い意味で「電磁波」です。
周波数の低いものが電波。やや高いものが光。さらに周波数の高いものが紫外線。
そしてX線、γ線(がんません)です。
乱暴に言えば、紫外線より高い周波数を「放射線」と呼べます。
事故を起こしている原子炉からは、少しですが「放射性物質」が漏れています。
これは、例えば、霧より細かい状態で風に乗って飛んでいます。
その物質から「放射線」を浴びてしまうことが危険です。
「被曝」という言葉を使った場合、放射線を浴びた状態ですが、注意深く考えねばならないのは、
「放射性物質」が服など体に付いているのか、
「放射線を浴びた」のか、その違いです。
現在(3/13 0時50分)報道されている、「除染/洗浄が必要」というのは、「放射性物質」を洗い流さねばならないということです。
少ない放射線量でも、放射性物質が付いたままだと、長時間被曝することになります。
放射性物質の近くにいて、「放射線」を被曝した場合、その場所を離れると、被曝は終わります。短時間の場合、健康被害は軽いか、無いことになります。
例えば、レントゲン写真がこれです。強いX線を受けますが、一瞬なのです。
万が一、放射能汚染のある場所に近づいてしまった場合、何が起きているか理解するには、
例えば、蛍光材の粉末がまき散らされている様子を思い浮かべると、ある程度、その場の状況が想像できます。
非常に細かな蛍光材が空気に漂っていて、周辺の床などにも降り積もり、光っています。
自分の服にも付いてしまうし、呼吸で吸い込んでしまう。
目に見えない放射性物質ですが、状況を想像して、わずかでも被害を少なくできるはずです。
参考になれば幸いです。