遠距離の嘘。
- カテゴリ:小説/詩
- 2011/03/03 22:08:42
手足がだんだん冷たくなる。
身体の熱が、奪われていく。
心の熱が、冷めていく。
君に逢いたい。
ただそれだけのために、生きて、
此処まで来てみたのだけれど。
着いた先にあったのは
ただただ残酷なだけの
知らなかった方が幸福だった,
不条理な、真実。
思考回路がショート寸前、
涙なんて、氷になった。
希望の光は打ち砕かれ、
心は闇の支配下に。
毎月届く、君からの手紙は
虚像と幻で書かれた手紙で。
毎週送った、君への手紙は
嘘で守られた哀しい手紙。
足取り軽く、出かけた昨日。
そんな自分を、呪いたい。
君に逢うため、生きていたのだけれど。
君と生きるため、生きてきたのだけれど。
それも、もう、終わりだね。
それも、もう、終わりだね。
約束したね、指げんまん。
優しいほどの、夕日の中で。
寂しいほどの、笑顔を交わし。
怖いくらいの、幸せの中で。
約束したね、指げんまん。
壊れることがあるはずなかった
あの幸せは、もういない。
あの幸せは、戻ってこない。
この世に未練はあるけれど。
君が居なけりゃ意味は無い。
この世界に居る意味なんか
一片たりとも、ありゃしない。
だから世界よ、
さようなら。
出来ることなら、
また、あいましょう。
・・・君が居ない世界、ばいばい。
嘘を吐く人が本当に
その人を本当に守り、優しい夢の世界の住人にしたいのならば、
最期まで嘘を、突き通す。という覚悟を持たなきゃいけない。
そうすれば、現実は見なくてすみます。
・・・嘘をつく人の心は、耐え切れない気がしますが。
幸せかもしれないけど、
弱い嘘はすぐにこわれてしまうから、
痛い現実を見なければならない、のかな…?
どうなんでしょうね。
知らないことは、優しいけれど
残酷です。
何が幸せかなんて、人それぞれなんだろうなって思います。
哀しい世界です。