Nicotto Town


ピーターパンとさようなら*


ココロノ中の呟きが。








なにもかもがくだらなく思えた夜。

遠くから黒猫の鳴き声が聞こえた。

何もかもを捨て去りたいと願った朝。

心からナニカの割れる音が響いた。

街の喧騒が一気に消え去り、

哀しみの音が空へと響く。

赦しの声はのどに引っかかり、

音になる頃にはすでに君はいない。

優しさの中で生まれた君を

羨ましく思う反面、

無条件の優しさに

どうして平気でいられるのかが気にかかる。

愛を怖い、と思ってしまうのは

きっと、自分は返すものを思っていないからなのだろう。

申し訳なく、思ってしまう。

サヨナラと手を振る君に、またねと言い続ける事の空しさ。

涙の粒が頬を伝い、

紅い花びらに当たり、砕ける。

夢の花火が心に上がり、刹那の永遠を演出する。

夕闇広がる廊下に潜む、人の悪意が具現化したとき、

哀しい君のその瞳は、きっと曇ってしまうんだろう。

この呟きだって

空気に溶けて、きっと君には届かない。




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