大日本帝国憲法
- カテゴリ:自作小説
- 2011/02/11 22:16:17
私は人には言えないある場所で、地底に向かう巨大な穴を発見した。
調査の結果、どうやらこの巨大な穴は時空が歪んでおり、過去の時代へタイムスリップができるらしい。
ならば、さっそく旅支度の準備をして
「行くぞ!鶴姫!(ニコペット)」
「・・・ニャー。」
訪れた先は”洋”と”和”が入り混じった世界。
着物を着ている者が入れば洋服を着ている者もいる。
ここは一体何時代なのだろう・・・
あと、異様なほど街の人達が盛り上がっているのにも気にかかるしな・・・
そうだ、ちょっと人に尋ねてみよう。
「すみません。ちょっとお尋ねしたいのですが今何年で何日でしょうか?」
「ん?君、何を言っているんだい?今は1889年。(明治22年)2月11日じゃないか。」
なるほど、私はどうやら明治時代に来てしまったようですね・・・
「では、皆さんは何故異様なほど盛り上がっているのでございましょう?」
「えっ!君知らないの!遅れてるなー。今日は大日本帝国憲法が発布された日じゃないか!」
「大日本帝国憲法?」
「そうさ。天皇の命令で伊藤博文がプロイセンへ行って憲法を学び、日本の憲法を作って公表したのさ!まっどんな内容かは知らないけどね!」
「・・・内容が知らないのに盛り上がって宜しいのですか?」
「よくわからないけれど、いいんじゃないの!とにかくめでたい日みたいだから盛り上がっちゃおう。皆も同じだよ。なぁ!みんな」
「「「なぁ~」」」(その他諸々の人)
「そ、そうですか・・・教えて頂きまして有り難うございます。」
憲法について知らない私が言うのも変ですが、
内容を知らないのに国民の皆様は盛り上がって良いのだろうか・・・
なんか・・・平和だ。
ん?
人々が盛り上がっているのに頭を抱えて悩んでいるように見える人を発見した。
「あの、どうなされましたか?頭が痛いのでございましょうか・・・」
「いやいや、私は今悩んでいるのだよ。大日本帝国発布にちなんで、何かめでたい言葉を探しているのだが、いい言葉が思い浮かばなくて・・・」
「めでたい言葉ですか・・・私の住んでいる所では“ばんざーい”と言いますね。」
「・・・それだ!」
「え?」
偶然にも1台の馬車がこちらに向かってきた。
頭を抱えていた人物は馬車に向かって走っていき
「万歳、万歳、万々歳!」
大声で馬車に向かって叫んだのであった。
「あ、あの、これは一体何なのですか!!」
「あの馬車には明治天皇が乗ってるのさ。万歳、万歳、万々歳・・・良い言葉だ。」
「あ、あの~貴方の掛け声に驚いて走っていた馬が止まったみたいですよ。」
「あ。」
―END―
~ 補足 ~
話のネタの為にタイムスリップしたなんて、
随分無理があったような気がします。
そして、今回も自由気ままに書いてみました。
下線部以外の所は適当に読んじゃってくださいまし。
ウィキペディア(その他諸々の本)から参考させて頂いた内容は(大まかに)
・1889年2月11日は大日本帝国憲法発布日。
・伊藤博文らがプロイセンなどへ行き憲法を学んで作った。
・憲法を発布したが、国民達はどんな内容なのかは知らない。
・“万歳(ばんざい)”という言葉はこの日に生まれた。
・明治天皇が乗っている馬車に向けて叫んだのは良いが、馬が驚いて立ち止まった。
です。
ここまで読んでくれて、有り難うございました。
最後に、タイムスリップして過去に行ってしまった私。
どうやって元の世界に戻ろうか・・・
時空も超えるなら戻る必要ねーなー
今回も見事なお話ですな~(((✿≧▽≦)ノ彡☆キャッキャッキャ
国民の皆さん、どんなものか知らないのに喜んでいたなんで・・・(笑)
蘭丸ちゃんがタイムスリップして、歴史のことを楽しくわかりやすく教えてくれたので、
とても勉強になりました(*'-'*)
世界史のテスト、がんばらねば~@@
なんか戦国時代くらいからみんな言ってたのかと思ってました^^;
内容がわからないのに喜ぶ国民・・・^^;
日本は昔からお祭好きなのか^^
何か主張するよりどころとなった後世からみれば、無邪気に世界標準達成と喜んだ幼少期とか青年時代のようです。
「万歳」のお誕生日でもあるんですね^^*
蘭ちゃんもが無事に帰ってこられてよかったですw
ちゃんと鶴姫ちゃんも一緒ですか?^^
戻ってこれましたか?