似ている…か。。。
- カテゴリ:日記
- 2009/03/30 23:10:04
お知らせブログに、アイテムデザインの検品という記事がアップされましたね。
どうやら、Pコインのアイテムで、実際に販売されている服と、模様が似たアイテムが在るらしい。
類似品と判断される場合、Pコインの返金や、代替アイテムとの交換が行われるらしい。
さて、
まず最初に思ったのは、こうした内容がしっかり報告されることの安心感です。
どんなに良い会社や、良い人でも、失敗は起こり得るので、そのことそのものは許されるべきだと思う。
その時に、対処できるかどうかが、良い会社だと思う。
今回の場合は、調査中の段階で報告の記事が上がったようだし、今後の対応も、検討中とは言え、具体的に書いてありました。
良い会社だなと、思います。
次に考えたのは、意匠や著作権のこと。
最近は、報道でもなんでも、著作権という言葉が一人歩きしていて、実際の理解はあまり浸透していないように思う。
しっかり、多くの人に理解しておいてほしいことが一つ。
日本の著作権法だと、根本的で、最も重要な部分は、人権に似ています。
著作物は、作った人のもの。
この、「自然なこと」を出発点にしている。
例えば僕が絵を描いたとして、これは、僕が描いた絵であることは、誰にも変えられない真実です。
これを、僕が、誰かに、「あなたが描いたことにしよう」と言ったとしても、真実は曲げられない。
この真実と、その著作者である人の権利が、「著作者人格権」です。
(某SNSが「人格権」という用語を誤用していました)
いっぽう、一般的に「著作権」と言われているのは、いわゆる「商業利用権」です。
「放送権」や「出版権」など、細かく決まっているものです。
単刀直入に言って、これらは、金銭的な権利のことであって、人格権を超えることはできません。
だから、誰かが著作権を購入したとしても、その作品を「自分が作った」などとは、絶対に言えない。
本にして販売したり、その収入を自分のものにする権利が手に入るだけで、作者にはなれない。
それは嘘をつくこと。
この、「人格」と「商業利用」の二面性を、正しく分けるように考えないと、世の中に誤解が増えるばかりだろう。
さて、話がニコッとからはなれて、観念になってしまったので、最後に今回のできごとに近い、的を絞った話にしてみる。
商業利用としての「著作権」は、乱暴に言ってしまえば、交通ルールと同じだ。
信号機を見て道を歩かねばならないのと同じ。
この点で割り切って考えると、商品の「意匠」は、先に販売した者が優先される。
仮に、アイディアを出して、デザインした人が、決してまねをせず、純粋に、偶然、似たような物を作ったとしても、商業上、「意匠権」の侵害になる。
悪意は無くても、偶然でも、販売してはいけない。
もちろんこれは、裁判に持ち込んで、似ていたことが偶然であると証明して、最終的に勝訴して正当に販売することもあり得ます。
でも、基本的に、先に作った人が優先であるにはちがいない。
これは、世の中を円滑に運営するための手法だから。
「偶然だからしょうがないね」なんて言っていると、悪い人の漬け込む余地を産むし、混乱が増える。
だから、規則を決める。
今回のニコッとのアイテムが、どんな理由で似た物になったかは知らないし、偶然かも知れない。
でも、アイテムの方が後に発売されたのであるなら、「善悪」などの問題ではなくて、淡々と、対処してゆくしかない。
だから、該当アイテムを買った人は、いろいろ不満も在るだろうけれど、静かに、ニコッとの対応を受け入れてほしいと思うのです。
「著作」というと、ついつい感情が入ってしまうけど、商業利用については、特許に近いものと考えた方がわかりやすいと思います。
どの程度似てると侵害になるのでしょうね・・そのあたりはいつも疑問に思います。
同じヒトが作る物だから、似た物ぐらいできるさ♪なんて考えてると、世の中上手く行かないです、確かに。