「悪霊」

ルーシィ「心の声？あはは・・」

グレイ「そんなにおかしいかよ？」

ルーシィ「えぇ・・・傑作よグレイ」

ナツ「よく分からねぇけど、ルーシィはルーシィじゃねぇんだよな？」

エルザ「ならば・・・ルーシィを返して貰わなければな」

ルーシィ「返す？何言ってるの？」

グレイ「ルーシィから出て行け」

ルーシィ「あら？そんなに怖い顔もできるのね？」

グレイ「リーチェからも離れろ！！」

ルーシィ「そんなに都合のいい話あると思う？どっちかよ・・・助けたいならどっちかだけ・・・二頭追うものは一頭も得ずって言うでしょ？」

グレイ「ふざけんなよ・・・」

ルーシィ「まじめよ・・・さぁ～グレイ、貴方のせいでこの二人は今苦しい思いしてるのよ？どっちを助ける？？」

グレイ「・・・・・どっちもだ！！！」

ルーシィ「あらぁ～話合い不成立ね・・・。あ・・・二人とも助けるすべがあるわよ」

グレイ「？」

ルーシィ「貴方が私と来てくれればいいのよ」

エルザ「先ほどから聞いていればかなり勝手なことを言っているな」

ナツ「俺らのこと忘れてね？」

ルーシィ「外野は黙っててほしいわ・・・」

ナツ「早い話・・・オメェはどっちも返す気ねぇんだろ？」

ルーシィ「えぇ・・・」

ナツ「だったら簡単だ！」

エルザ「返してくれぬのなら」

グレイ「力づくで取り返す！！」

三人は一斉に攻撃を始める。

ルーシィはそれを軽がるしく避ける

ルーシィ「ストーップ」

ナツ「返す気になったか」

ルーシィ「あのさ、私は攻撃されても困らないけどさ・・・この子は困るんじゃない？」

ナツ「よく考えてみたらそうだな」

エルザ「私としたことが・・・とりあえず殴ってくれ」

ルーシィ「馬鹿なのかしら？」

マスター「何事じゃ」

エルザ「マスター！？実は・・」

マスター「なるほど、ルーシィに悪霊が・・フム、それならワシに任せなさい」

ルーシィ「あら？おじいさん何か秘策でもあるの？」

マスター「だてに長生きしとらんわ！！」

そういうと光がマスターの中から放たれた

ルーシィ「な！？」

グレイ「・・・リーチェ！？」

するとルーシィの中からリーチェが現れる。

ナツ「あ！！さっきの！！！」

エルザ「グレイ・・・あの子を知っているのか？」

グレイ「あぁ・・・ずっと昔から・・・」

リーチェ「くっ己・・・人間ごときが」

グレイ「リーチェ、止めろ・・・。こんなことしてもお前の悲しみは消えない」

リーチェ「黙れ！！お前にお主に何が分かるか？童は百年、百年の間あの城に一人でいたんだ！！童がどんな思い出百年過ごしたと思っているんだ！」

グレイ「リーチェ・・・」

リーチェ「童は・・・童はお前を・・」

ナツ「待ってただけかよ？百年も時間無駄にしてんな」

リーチェ「待っていただけだと・・・」

ナツ「そんなに会いたい奴が居るなら何で自分で探しにいかねぇんだ！！大事なら待ってるだけじゃなくて、何で自分からも探さないんだ！んなの会えるわけねぇだろ！！」

リーチェ「黙れ！！」

ナツ「俺にも会いたい人がいる！！でも俺は待ってるばっかじゃねぇ！！俺は会いたいから自分で探しに行くんだ！」

リーチェ「黙れ！！」

ルーシィ「ほぇ～？」

ハッピー「あ！！ルーシィ！！！実はね・・・」

ルーシィ「大丈夫、話は分かってるから！！！幽霊さん！！！！」

リーチェ「なんだ・・・・小娘！！」

ルーシィ「私貴方に体を乗っ取られたとき貴方の過去を少し見たわ！！私も一緒だった・・・・私も親に敷かれたレールの上を走ってた・・・・・」

リーチェ「それが何だ！！！仕方なかろう・・・・それが童の運命だったのだ！！！！」

ルーシィ「違う！！運命とかそんなの関係ない！！！自分の運命は自分で決められるわ！！！！私は決めた！！努力したんだ！！！私は・・・ココに来て・・・・色んな事を学んだ！！！人は変われるって！！！運命とか関係ないって！！！」

リーチェ「・・・・だ・・まれ・・・・・童は・・・・童は・・・・一人なのだ・・・皆・・消えていった・・・」

エルザ「この世に一人の者などいない・・・」

リーチェ「！？」

エルザ「大切なものを私も昔なくした。沢山の仲間が死んでいった。信じていた者にさえ裏切られた。私は人を信じるのが怖くなった。でも・・・やはり一人で居るのは疲れる・・・。どんなにも避けても、気づけば私の周りは人で溢れていた。かけがえの無い仲間に囲まれていた。」

リーチェ「・・・・・・あ・・・」

ナツ「お前にも居るだろ？大事な奴・・・」

リーチェ「大事な・・・・奴・・・・・」

グレイ「リーチェ・・・・俺・・・・・・」

リーチェ「グレイ・・・・・・・・」

リーチェはグレイに手を伸ばす。

しかし

リーチェ「は！？くっ・・・・・黙れ！！！」

グレイ「リーチェ？」

リーチェ「ダマレェ！！！だまれだまれだまれだまれ！！！！！！」

リーチェは黒い光に包まれる。


続く

次回

リーチェ「ありがとう・・・」

グレイ「リーチェ・・・・・・・・・・・・・」

リーチェ「次回　『また』」

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