✪運の尽き (後)
- カテゴリ:30代以上
- 2011/01/12 17:55:40
一年は過ぎただろうか、
私に泣きついてきたのは幸子ではなく雪太郎の方だった。
そう言えばトンと雪太郎の浮名を流す噂を聞かない、
病気は直ったか、ま~二人で仲良くやっているのが一番だろう。
待ち合わせ場所は人気のない公園だった前から雪太郎が来た、
それは妙にびくびくしながら後ろを振り返り挙動不審だった。
「どうしたらいいだろう、助けてくれ、困っている」、
「どうした?」私はこんな雪太郎を見るのは初めてで笑いながら聞いた。
「別れたいと思っている」「なら、別れりぁいいじゃん」、
「そうはいかないんだょ、とにかく幸子に会ってほしい」。
「それはいいが・・・何があったの?」、
「とにかく幸子に会って僕が悪いか幸子が悪いのかを判断してほしい」、
私は心の中で雪太郎悪いのはお前だょ、思っていたが言葉を飲み込んだ。
ま~私もこいつの友達と言うこともあるから会う事に、でも、
夫婦喧嘩は犬も食わないんだょな・・あっ!!まだ夫婦じゃないのか。
次の日三人で食事する事に、
私のなじみの居酒屋で少しお酒でも飲みながら話する事になった。
久しぶりに会う幸子は相変わらず美しいままだった、
向かい側に座った幸子からいい匂いが漂ってくる。
「お久しぶりね、もうずいぶんお目にかかってないわね」、
「ああ、しばらくあれこれと忙しくてね」この辺は社交辞令だろう。
「相変わらず仲がよさそうでなによりですね」遠まわしに入って行く事に、
「ええ、来年にはお式をあげたいと思っていますの」。
えっ私は驚き雪太郎の方を向きたずねた「雪太郎そうなにか?」、
「いゃ、僕は先の見通しがつかないかぎりは、予定は立てられないって言ってるんだょ」。
幸子が笑って言った「いいえ、何事も早い方がいいと思いますわ。
若いうちに結婚して子供をもって、後はのんびり過ごした方が楽ですもの」、
「そうすると幸子さん、君はこの雪太郎を生涯の伴侶として受け入れるの?」。
「もちろんでございます」、
前に座っている雪太郎が片目をつぶりながら私の足を蹴った。
「それにしてもあまりにも若いし、雪太郎の方にも都合があるだろう」、
「そりゃぁ、色々と変えていただかなくちゃ、雪太郎には様々な悪癖がございますのょ、
ひとつひとつ私の手で教育しなおしますわ、大丈夫」。
「変えるったって、
そんなに簡単にこんな大人になって性格なんて変わらないんじゃない?」、
「いいえ、根気よく注意し続けたらいいのょ」。
「そんなことなら、初めから君の好みの性格を持った人を探せばいいだろう?」、
「だめょ!!」幸子の顔色が変わった、
その時の幸子の表情は見た事もないくらい怖いもので一瞬私は言葉を飲み込んだ。
「なぜ?」と私と雪太郎が同時に聞いた、
「だって、そしたらお顔が違うもの。私は雪太郎のお顔が好きですの、よく似ているの」。
「誰に」私は尋ねた「映画俳優にょ、ご存じない?」、
幸子の口からこぼれた名前は聞いた事のある様な、だがよく知らない名前だった。
「でも、それは雪太郎に対して失礼じゃないか。
顔だけが良くて性格は変えて見せるなんて、思い上がりだろう」、
私は何だか腹がたってきて、つい声を荒だててしまった。
「まぁそんな、お聞きになって。
あなたは私の愛情というものが、この方にはわからないのだは。
私はね、どんな事をしても雪太郎を離さないと誓っておりますもの」、
幸子は雪太郎をじっと見つめたままきっぱりと言いきると、
目の前の水割りを一口で飲みほした。
次の日、私と雪太郎はキャンパスを肩を並べて歩いていた。
雪太郎は一層やつれていた、
私は普通に話そうとしたがそれはいつになく慈愛に満ちたものだったろう。
「私が思うに雪太郎これは、あきらめた方がいいょ」、
「・・・・結婚しろって言う事・・・・」。
「彼女からはきっと逃げられないょ、あんな性格だったんだ。
今は少なくとも、彼女から逃げるのは無理だろうな」、
「無理だろうか?」。
「ああいう人はたまにいるょ、好かれたのが幸運か不運かはお前次第だろう」、
雪太郎は自分の運の悪さをかみしめているようだった。
「だけど考え方を変えれば、あんな美人めったにいないぜ。
そのうち、彼女がお前の事を飽きてくれれば手放すだろう」、
「飽きなければ」「そりゃ、ずっとこのままさ」。
私たちの足音のカサカサと言う音が、深い森に吸い込まれていくようだった。
昨夜見た深夜TVに幸子が言っていた雪太郎に似ている俳優が出ていた、
それは今のやつれた雪太郎の顔にそっくりだった。
恋は盲目なので・・・好きになったら止まらないでしょ。
ないな~~。
ふふふふ。。。。。。。。。。。。。。
雪太郎は幸子の手によって、完成するのでした~ん。
怖いっすね~
(怖いって思う事が自分的にどうなの?って感じですが^^;
結構引き込まれましたよ^^;
少したったら書いて見ます、私の見解でね。
どんなに美しい男性も女性も歳老いてくると
外見に内面が浮き出てくる。
雪太郎と幸子は数十年後、
どんな夫婦になっているだろうねぇ?
そうだょネ、優しく行かないとね。
これで終わりにはならないでしようネ。
教育?矯正?とでも言うのでしょうか・・・お気の毒というのか、自業自得というのか。
でも、雪太郎は懲りないのだろうな~幸子の執念深さが怖い。
このカップルに、巻き込まれたくないですねぇ~。
落ち着ければ幸いですね。
外から見れば美男美女ですからネ。
仲良くやっていけるのが一番でし。
興味心身で入れてます。
最初はそこを見てしまうもんね。
つけネ~、平気で踏み倒す奴もいますから。
こればかりは生まれてこないと解りませんもんね。
物語は面白くなくちゃね。
上手く行って欲しい物です。
これはさすがに当人の問題ですからネ~、幸せかどうかは本人次第でしょ。
ありそーでしょ。
仮面か・・よく言うじゃないですか、仮面夫婦って・・それとは違うか~~。
それは私がまだ体験していないからでしよう。
明治か・・今度挑戦してみます。
そっか、でも私は首根っこだろうがチンコだろうが捉まえられているのが好き・・・。
チンコは言ってないか。
少なからず、みんなこんなところでおちつくのじやないのかしら
運の尽きのように(男性にとってはwww)
さっちゃんが家庭的なら幸いといったところ
男にとって、奥さんが美人かどうかって案外ステータスになるから、
雪太郎さんにとっても悪い話ではないでしょう。
ご愁傷様。
実際ありそうで・・・・・確かに綺麗な顔の男と結婚したかったwww
僕は こうなると 内心 2/3ぐらい 野次馬? です・・・・・・・・かな。
そうあって 欲しいな。
ブラボーさんは みなさんのコメを
ニヤニヤ したり
ふぅーーーーんって 思ったり
どんな顔しながら コメ入れて居るのかな?。
人間、外見じゃないって言うけど、外見も大事!!
外見を綺麗に見せることに、努力をしないような人は
好きにはなれないな~。。。(-_-)
好きな人の子供が欲しいっていう感情は素晴らしいけど、
現実はみんながそう思って子供が欲しいと思ってるわけじゃないよね…。ちがうかな…
私は、自分と見た目も能力もそっくりのクローンのような子供を授かって
自分の時よりもより良い環境で育ててみたいって思ってたなぁ。
実際はそれぞれの個性を持った子供たちを授かりましたが…♪(^-^)
でも、だからかな。
秀才の遺伝子が欲しいとか、イケメンの遺伝子が欲しいとかっていう願望、わかるなぁ…。
子供の生まれ持ってくるものは、子供が自分で選ぶわけではないから、
つまりは、親の責任…?
純粋に、自分の子供のことを真剣に思う母親の気持ちとして、
より優秀な遺伝子をプレゼントしたいっていう気持ちはよくわかる!
にしても、愛情がないのはねぇ…(’’;)
なぜって?私にはできない生き方だし、
それだけ思われているキレイな女性がいるのなら、
男冥利に尽きると思うのだが・・・。
それに、これは案外上手く行くのかも?
顔だけで選ばれたというなら、年を取れば
また、子供ができれば、愛情の対象も変化するでしょう。
顔だけ?
できあがった男を飼育ですか。我が子でも難しいのに。
雪太郎、自業自得じゃないの?
案外うまくいくかもよ。
捕まえる人・捕まってしまう人 w
捕まりたい人・捕まえて欲しい人w
どっちが幸せなんだろうか?
人それぞれかな・・・
その後のふたりを見てみたいですね〜
オンナはおそろし~(≧▽≦)
どうやって嫌われようかと・・・。でも逃げれば逃げるほど、追いかけてくる。
教育とゆうか飼育したがる女。子分がほしい女。
気をつけよう・仮面の奥に・秘めた罠!
でも、なんでそんなに結婚って形にこだわるのか
そうへん気をつけてね。
いや、
世の中はこうなのかもしれないのか。日本はめんど。
女ってコワイ~
くびねっこをしっかり咥えられて、身動きできないって感じですね。
そうなると、自由度の高かった時の魅力が無くなり、
結婚したとたんにフェロモンが出なくなる男性って多い。
結婚していてもステキな人って、結婚相手に恵まれているからなのです、はい。