Nicotto Town


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少女漫画のリリカル

大昔の少女漫画がどんなものか、現代の人にわかりやすく説明するなら、絵的には「王家の紋章」だろうか。
かの漫画は、今もそして大昔の絵柄もほとんど変化していない奇跡の漫画だ。
金太郎飴もあそこまでいくと、いっそご立派。
ある意味脱帽するしかない。
かの漫画にリリカルが存在すると、私には思えないけども。

一昨年の12月、某所の日記で少女漫画の危機について少し書いてみた。
最近の少女漫画全部を、網羅して読んでるわけじゃない。
少なくとも、自分の読んでる範囲内での独善的な意見と思ってほしい。
それでも、今の少女漫画を読んで、この危機感が消えないのは確かだ。

私は、花の24年組と呼ばれる漫画家たちの名作を読みなれている。
それから、彼女たちの後継者と言われた少女漫画家の作品も、リアルタイムで読んできた。
かの作品群は、話の構成、短編の漫画から発信される情報量。
そして少女漫画にとって最も大切なリリカル(叙情性)が、めいっぱい詰め込まれた名作がよりどりみどりだ。
どの作品をよんでも、必ず心の琴線に触れてくるものがあるはずだ。

少女漫画のリリカルとは、夢やロマンス、淡い初恋、せつない恋心。
綺麗で不安定でふわふわとした、それでいていつまでも懐かしく思いをはせるようなそんな感情が大きな要素を占めている。
少女漫画にとって、このリリカルこそが命だと考えている。
内なる心の最も柔らかな場所に触れてくる、大切なメッセージだ。

現代の少女漫画を全て読んだわけじゃない。
だから断言はしないし、すべきじゃない。
けれど、手元に残して読み返したくなる作品が少ない。
ワンシーンの一コマから伝わってくる情報や感情がスカスカしている。
まるで語りのない紙芝居や、シリーズ物のドラマのダイジェストを見せられているようだ。
 あまりにも心の琴線に触れてこない、そんな作品が多いように感じる。

昔は少年漫画より、少女漫画の方が世界に広がりがあった。
今は少年漫画の方が、世界に広がりがある。
たぶん、少年漫画の方に、今だセンスオブワンダーがあるからだろう。
また、少年漫画とも少女漫画ともいえない、作者の個性あふれる作品も増えてきた。
少年とか少女とかの垣根が失われ、漫画は個人の好みにあったものを選ぶ時代を迎えつつあるようだ。
 
今の少女漫画から消えつつあるリリカル。
これこそが少女漫画を少女漫画たらしめている、最大の要素だとおもうのだが。
このままでは、少女漫画はやせ細っていくばかりだ。

アバター
2011/01/18 17:04
だあくさま
少女漫画のキスシーン一つとっても、なんとゆうかリアルすぎて…なんともいえません。
自分の頭が古すぎるのかなとも思うけど、なにもそこまでかかなくてええんと違うって思いもあります。
「王家の紋章」や「ガラスの仮面」が、今風の漫画じゃなく大昔の瞳きらきらなのは確かだけどね。
もっと、想像の翼を羽ばたかせてほしいなあって思います。
まず、夢ありきだとおもうんですよね~漫画は。
アバター
2011/01/18 12:06
ラトさん 藤娘さん同様 私も最近の少女漫画が残念でなりません@@
中・小学生の姪っ子が 月刊誌を読んでいるので ちょっと覗いてみると
キスシーンが多かったりして 「なんでこんな風になってしまったのだろう」と
憂いでいます^^;
もっと 広く世界を感じる様な そんな作品が増えて欲しいです!
「王家の紋章」 「ガラスの仮面」など見せると
「絵が 古~~~い」と言われました^^;   ほんと 残念だーーーー (。-`ω-)ンー
アバター
2011/01/11 19:00
藤娘さま
忙しい中、長いコメントをありがとう^^
藤娘さんの憂い、私と共通してるように思います。
昔の少女コミック、名作の宝庫でしたよね。
萩尾望都、竹宮恵子の両巨匠を筆頭に、名作や問題作、実験作が目白押しでした。
マーガレットでは「エースをねらえ!」「ベルサイユのばら」
まさいく少女漫画の金字塔といえる作品が連載されていました。
セリフの一つをとっても、今も心に残っていたりします。
綺羅星のように並んだ作品群を、リアルタイムで読んだ幸運を嬉しく思います。

さて、現代。
たぶん、私が年をとって大人になったせいもあるんだろうけどなあ。
作品によっては、まるで読めない漫画があったりします。
この漫画世代の私が?
今もリアルタイムで漫画を読んでいる私が読めない漫画。
それは若手の作品でも、古参作家の作品でも、両方で言える現象です。
いったい何が起こっているの?
と、漠然とした不安を感じています。
いい変化もないわけではない。
だから希望はもってはいるけど、想像力を持たない、あるいは持てない世代。
そんな世代が増えてきているように思えてなりません。
アバター
2011/01/11 17:46
ラトさんの憂い・・・とてもわかります・・・
私が子どもの頃好きだった少女漫画はベルバラ、エースをねらえ等を筆頭に、
とても情緒があって、ロマンチックで、綺麗で、品があってそして決して急ぐことなく、
ゆっくりと感情をゆさぶってくれました。
セリフ一つ一つも、詩的で哲学的で、マンガの一言では片付けたくないほど
血となり肉となるほど影響を受けています。
「最近の~~は・・・」と知らずに言いたくはないので、できるだけ最近の
少女漫画も読んでみようと、ブックオフで立ち読みをしている少女たちの
読んでるマンガを手にとって読んでみるのですが、残念ながら貴重な時間を
割いてまで読むに値しない作品が多い・・・。
対して、少年漫画のワンピースなんか、大人までも感動するほど
セリフ、コマ割りなどしっかり考えて作られています。

今の少女マンガも少年マンガも、現代の働き盛りの大人の作品です。
女性の感受性や詩的な表現力などが低下してしまったのでしょうか・・・。
それとも最近は純文学の売れ行きも低迷しているような時代。マンガの詩的表現でさえも
想像できないくらい理解力がなくなってしまったのか・・・。
だからあえて、遠回しな表現でなく、端的に淡々と表現しなければ伝わらないのか。
もしそうであるならば、飽きられるのも早いから、結局表現が奇抜にならざるを得ないのか・・・。

オギャ~と生まれた時から、携帯もPCも何もかもあって否応なく夢のない
リアルな情報を押しつけられる世の中で、想像しろといっても無茶な話なんでしょうかね・・・。

どんなに世の中が殺伐としていても、文化、特に少女漫画の世界だけは
夢のある優しい世界だったのに、その少女漫画の世界が殺伐としてきたってことは・・・
なんだか不安ですわ!ヾ(≧△≦)〃

ふ~・・・、マンガについて書き出したら止まらなくなるぅ~、このへんで・・・(^◇^;)
今日はぜ~んぜん仕事に身が入らず!定時で帰るぞぉ~!



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