Nicotto Town


およよ・れおポン


天使の演習


「天使の演習」でわかる人は、森博嗣のファンですね。
「Angel Maneuver /天使の演習」という名前の美術品。

さて、こういう書き出しだけど、実は、森博嗣の話しじゃなくて、Venus Climate Orbiter "AKATSUKI" /金星気象衛星あかつき の話し。

あかつき君の金星周回軌道投入は失敗してしまったのだが、この軌道投入計画の名前が、Venus orbit insertion maneuver (VOI-1)

日本語でも、JAXAの資料でも「金星周回軌道投入マヌーバ(VOI-1)」と書いてある。

マヌーヴァってなに!?

辞書で調べると「戦術、作戦」というようなことが書いてあり、ウェブ検索で海外のサイトを翻訳すると、軍事演習などの話しが出てくる。

サイト翻訳では「演習」という意味が強い。

で、森博嗣の小説でも、演習である。

ウェブサイトなどでは「人工衛星の軌道や姿勢を維持する」と言ったり、戦闘機の空中戦など、戦法や飛び方、曲技飛行の演目もマヌーヴァと言う。

どうも、「行為」についての表現として「マヌーヴァ」を使い、具体的に「これ」という特定の何かがあるわけではないらしい。

なんとなく気分で使い分けられる言葉かもしれない。

Venus orbit insertion maneuver を翻訳するとして、
金星周回軌道投入「計画」と言ってしまうのも、ちょっと違うし、
金星周回軌道投入「行動」と言うのも少し違う。

それに、衛星の動きをさしても、Venus orbit insertion maneuverなのだから、
金星周回軌道投入「行為」でもよさそうな気になってしまう。

そうしたもろもろの感覚の中で、どれか日本語訳に選ぶと、意味が限られてしまうので、日本語表記でも「金星周回軌道投入マヌーバ(VOI-1)」にしているのでしょうね。


さて、森博嗣のファンの人も、実は納得してくれたでしょ。
天使の演習は、たくさんの名前を持っていて、説明しにくいけれど、保呂草も納得していましたね。
マヌーヴァって、森博嗣の意図が込められてますね。

#日記広場:日記





Copyright © 2025 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.