Nicotto Town


のほほん日記


猫頭巾ちゃん


昔々あるところにお母さんと小さな女の子が住んでいました。
女の子の住む村の森の奥に女の子のおばあちゃんも住んでしました。
おばあちゃんは女の子のことが大好きだったので、女の子のお誕生日に可愛い猫頭巾を作ってあげました。
女の子は喜んで、毎日毎日猫頭巾を被って出かけるようになりました。
村の人は女の子の事を『猫頭巾ちゃん』と呼ぶようになりました。

ある日の事です、大好きなおばあちゃんが病気で倒れてしまいました。
お母さんが猫頭巾ちゃんを手招いてこう言います。
「猫頭巾ちゃん、森の奥のおばあちゃんの所へ病気のお見舞いに行って頂戴。大好きなお前の顔を見たら、きっとおばあちゃんはすぐに元気になるわ」
お母さんはお見舞いに美味しいパンケーキを焼いてバスケットに入れ、猫頭巾ちゃんに手渡しました。
「森の中で誰かに声をかけられても、ついて行ってはいけませんよ。おばあちゃんの家まで真っ直ぐに行くんですよ」
手を振るお母さんに猫頭巾ちゃんは元気良く返事をしました。

森の道を歩いていると、後ろから狼が声をかけてきました。
「猫頭巾ちゃん、猫頭巾ちゃん、そんなに急いで何処へ行くの?」
狼はおかあさんと猫頭巾ちゃんのやり取りを聞いていて、猫頭巾ちゃんを頭からバリバリと食べてやろうと思っていたのです。
「森の奥に住むおばあちゃんのお見舞いに行くのよ」
狼は思いました。
先ずは寝込んでいる婆さんを喰ってやろう。
デザートに柔らかくて美味い猫頭巾…うん、よし、それが良い!
「猫頭巾ちゃん、お見舞いに行くのならお花を摘んで行ったらどうだい?見てごらん、森は花盛り。綺麗なお花を見ればおばあちゃんもきっと喜ぶと思うよ」
狼は猫なで声でわき道へ猫頭巾を誘います。
道の脇に咲いていた青いバラをを見ると、猫頭巾は(狼さんの言う通りだわ。こんなに綺麗なお花を見たらおばあちゃんはきっと喜んでくれるに違いないわ)と思いました。
「狼さん、ご親切にありがとう!」
猫頭巾は青バラを夢中で摘み始めました【素手で!】…


そんな感じの妄想が頭をよぎりましたが、素手で青バラ摘むような猫頭巾ですから、きっと狼が「いただきまーす」と齧り付いてきてもノドチンコを握って「離せや、ついでにうちのおばあちゃんも戻せや。出来なきゃどうなるかわかってんだろうな?」とかやりかねなさそうです。
恐ろしい子です*ぷるぷる*




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