Nicotto Town


✪マークは作り話でし


手紙

ペンを持つと言葉が私から消えていく、
さっきまであんなにシャレた言葉や笑わせるジョークが思い浮かんだのに。
私の中にあったあなた用に作られたたくさんの言葉が書けない、
書けるのは悲しい言葉や寂しい言葉ばかりだ。
想い出と呼べる楽しい会話はいくらでもあるのに、
こんな時に限ってなんにも出てきゃしない、しっかりしろ私。
紙とペンは実はものすごく相性が悪いのかもしれない、
この二つが今何一つしゃべろうとしないから、
私は何の罪もないペンと紙のせいにしている。
人はそんな時たいがい何かのせいにしたがるものだ、
行動や思いつきすべてを私がコントロールしてるくせに。
手紙を書きたいと思ったのは私だけど手紙を前に、
そしていざ手にペンを持つと何も書けなくなってしまった。
前にも一度書いた事がある、出せないで机の中に眠ったままなのだけど。
それでももう一度書こうと思う、手紙としてあなたに渡せなくてもいいから。
私の手を使ってこの言葉を残したいと思う、
だから思いっきりあの人を笑わせられるような気の利いた言葉を残したい。
メールでもなく、電話でもなく、会うことでもなく。
本当はあなたに手渡したい私の気持ちだから、
そしたらきっとあなたはその手紙を大切そうに開けて私の気持ちを読んでくれる。
そして全部読んだらどうするか解らないけど、
きっとあなたの事だからどこかに封印してしまうんだろうな。
なぜって、手紙ってあると何度も読んでしまうんだょネ。
想い出は心の中だけでいいのかもね、
時のいたずらなのか・・・ほんの少しだけ、
私達は出会う時期をきっと間違えたんだね。
あなたは最後に言ってくれた、
今度生まれ変わったら結婚しょうねって、だから、ちゃんと探してね。
ありがとう。

私の気持ちは、私の机の中にしまう事にします。






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