綺麗な黒は私の夢 17
- カテゴリ:恋愛
- 2010/11/29 20:22:58
只今体育館舞台の上で、演技中…
『スポットライトが暑い…何とかなんないの…?』
心の中で言う。
そうすると返事がちゃんと返ってくる。
「それは我慢だよ。はい演技に集中。」
『はいはい』
―第17話―
―予想通り―
舞台の途中、舞台袖で聞こえた。
「嘘、殴り込み!?どうすんの!!」
予想通りって、とこかな?
ちなみに今は、まだまだ物語の序盤。
だって、村人だっけ?
その人に頼まれてるところ…
んじゃあ、合図といきますか。
合図は、ウィンクらしい…
「良いよ、じゃあ任せて☆」
「おぉ、頼みごとってのは、一人こらしめてほしい奴が居るんだ。」
「台本と違うよ…何言ってんの、野島君…」
舞台袖から聞こえる…
「まあ、良い。ココは二人に任せよう…」
監督…
「よし!!じゃあそいつはどんな奴だ?」
「えっと…まああっちにおるさかい、本物見せた方が分かるだろ?」
「分かった。」
「ねぇ、本当に大丈夫なの…?」
「まさかっ!!・・・フッ、大丈夫…あの二人なら…」
「はい?」
―校庭―
「おい、冬夏はどこだ!!!!!」
「冬夏さささささささんなな何て…知りません!!!!!」
「知らねぇ、ってどういうことだ??ああぁん!!!!」
「アイツさ、ここいらで悪さしてんのは!!!」
厚樹が力強く言う。
「あいつかぁ…なるほど…よし分かった!!お主も協力頼む。」
「おっ、おらで良ければ…」
自信なさそうに言う。でも内心は180度逆だろうけど・・・
「そうだ、あともう人お願いした人いるぞ!!」
「だっ、誰だ??」
そんな奴居たっけ?
「紹介する、俺の弟だ。」
あぁ、永…寒樹ね…
「目…大丈夫か…?」
「大丈夫です。」
真っ直ぐ前見て言う。
何か…怖い…
「それじゃあ行きますか!!!!」
「んん???何だ、冬夏と…眼鏡と…女か…」
「おらは冬夏じゃない。」
「僕は寒樹。」
「俺が厚樹さ。」
何か…マジっぽいね…じゃあ、あたしも…
「あたしは、鎌内麗香。この身体は鎌内明日香の…」
「女なんて覚えてられるか。」
「女だからって、舐めちゃ困るよ。こうみえても、小学校低学年のときから喧嘩やってるで。(修行)」
ギロリと睨む。
「お前!!まさかあん時の!!」
「あ~ら、覚えてくれてたんだ~」
黒い笑顔をしながら言う。
ゴメン明日香、怒らないで!!
「よし、行くよ!!!!!」
―――――――――――――――――――――――――――――
「失礼しました…」
1週間の停学くらいました…うん、三人そろって…
そりゃあ流石にやりすぎたもね…
グラッ
意識…
「明日香に戻ったか…?」
厚樹の声…
「うっ…うん…まあ…」
「大丈夫か…?」
私の顔をのぞき込む。
って、顔近い!!!!
「だっ…大丈夫だだよ!!!」
「本当にか…?」
ニヤリと笑う…
「なっ…何よ!!!!」
「ハァ…人一人は空気ですか…」
「あっ…ゴメン…寒樹君…」
「いえ、気にしないで下さい。ではあとは二人でごゆっくり…」
えっ…私達二人させるつもり!?
「ちょっ…ちょっと!!!!!」
必死で寒樹君を追いかける…
「フフ」
スルリと避けられる。
「取り乱しちゃダメだよ~」
完全なめられてる…
「まあ良いだろ?そっちの方が女らしくて。」
横から出てくる…えっ…それって…
「ねぇ、私が女らしくないって言うの?」
「あぁ、体力が。」
サラリと言う…あのねぇ…
「それは流石に傷付くよ…」
うぅ…
「えっ?わわわわわ…悪かったから、俺が謝るから…泣くなよ…?な?」
「・・・・・なーんちゃって☆泣いてないよっ、だ」
引っ掛かったな!!
「んだと!!」
「追いつけるものらな追いついてみな~」
今日の出来事は厚樹の予想通り。
まあ、これも予想通り、停学くらった…中1以来だな…
まあ、1週間は我慢しないと…
たぶん、なんかして厚樹に会いに行くだろうけどね…!!
―第17話―
―予想通り―END