友人について書こうと思ったとき、大学時代のとある後輩を思いついた。
名前はＳ子としておこう。

Ｓ子はタバコは吸う、パチンコする、借金ある（貧乏）、授業サボルといった感じ。
胸もペッタンコで、小便に行っても男よりも早く出てきます。
表面上はサバサバしていて、物事に達観している節がありました。

『男ともだちの紹介ですか？』いえいえ、Ｓ子はしっかり女の子でしたよ。

オイラは男ですから、物事をどうしても『男視線』で考えてしまいます。
大学時代というか、20才前後は特にそうだったと思います。
そんな時に『女性の視点』というのを教わったのがＳ子からだと思います。

頭がきのこ状態の妄想男子に対し女性の友人としての指摘というのはとても参考になりました。
当然、男性の視点についても色々話しましたけどね。

女性でありながら、女を感じさせない女性という存在がある事に気づかせてくれたのは、間違いなくＳ子でしょう。
もちろん、オイラにとってという意味です。ですから、男女間に友情は存在するとオイラは思っています。

『二人で裸で一緒の部屋にいたら、どうなっちゃうかねぇ？』
『まぁ、間違いなく、間違いは起きないね』
『なんで？アタシの裸みて勃起しないの？』
『そうねー、自分が裸なので恥ずかしくて勃つかもね～』
『ぎゃははは～　バカじゃねぇ？』

わかります？
こういう会話を平気でしていた関係だったわけです。

そんなＳ子は部活のＭ先輩にずっと恋こがれていました。
冗談とも本気とも取れる口ぶりで
『もう～ダメだあ～』とか
『金がないから、プレゼント買えない～～』なんて言ってました。

不思議なことに、お互いに恋愛感についての『概念』的なことは良く話し合ったのですが、特定の相手への『アプローチ方法』については話さなかったと思います。

それは、個人にお任せって感じでした。
今思うと、そこが男友達との違いだったのかもしれません。

Ｓ子に恋したヤツもいましたが、最終的には振られたようです。Ｓ子は一途にＭ先輩を想っていた乙女だったのです。
卒業して、しばらくしたら手紙が一通きました。

Ｓ子とＭ先輩からの連名で『結婚しちゃったよ～』って手紙でした。んで今名古屋なんだ～ってありました。
そういえばＭ先輩は就職が名古屋だったっけ。

もうすっかり、年賀状でのやりとりしかしていませんが、Ｓ子は今じゃ３人の男の子のママです。

『女の子の産み方を教えてくれぇ～～』なんて書いてる年もありましたっけ。
今頃、どんなオバチャンになってるのかわかりませんが、なんだかんだで、しっかりした母親になっているのだろうなぁ。
なんて思います。

そろそろ、年賀状の季節ですね。
懐かしい友人にメールではなく年賀状を渡すという習慣をやめることは無いとおもいます。