今日は庚申の日
- カテゴリ:日記
- 2009/03/16 23:37:55
庚申
今日は庚申の日。かのえさる。
六十干支(十干十二支)の組み合わせで、庚(かのえ)=金の兄、申(さる)=金と、陰陽五行(木土火水金)の金の気が重なるので、悪い日といわれます。
十干(甲乙丙丁…)、十二支(子丑寅卯…)それぞれに五行(木土火水金)が配当されています。くわしくは暦本などで見てください。60日毎に巡ってきます。それは、10と12の最小公倍数が60だからです。数学の勉強にもなりますねえ。
では、庚申とはいかなる日か。
道教の説によると、人の体には三尸(さんし)の蟲が住んでいて、庚申の夜に人の体を抜け出して天井に上り、天帝のその人の罪科を告げる。天帝は罪を裁量して、その人の寿命を縮めます。そのため、庚申の夜には徹夜で起きて、三尸の蟲が抜け出ないようにしました。
庚申の夜の俗信が色々あって、男女同衾を忌むという、面白いものもあります。低年齢層の目にも触れることを考えて、ちょっと難しい漢字で書いておきます。
さて、最近読んだマンガにこの庚申を取り上げたものがありました。
漆原友紀さんの短編集『フィラメント』におさめられた「虫師<屋根の上の宴>」です。
ご存知の方も多いと思いますが、漆原さんはあの『蟲師』の作者です。この「虫師」は蟲の字が使われておらず、区別されています。ギンコが出てないからでしょうか?
虫師になりたての少年が主人公です。このマンガでは三尸の虫は体内の毒素を食べてくれるありがたい虫になっており、60日に1度繁殖のために体外に出るとされています。
毒素をたくさん食べると、体が真っ黒になるという設定。虫は毒素の塊のようなもので、これを他人の体内に入れるとたちまち体を壊すという代物。
人に恨みを持つ悪いお客さんに高値で売れる、というちょっと怖いもの。蟲毒のことが頭を掠めます。
お話は、虫師がたくさん集まって、守庚申といって宴会をした後、三尸の虫争奪戦を行います。先に眠っちゃった人から三尸の虫をとっちゃう。
でも主人公の少年はまだ純粋で、虫が黒くなく、使いモンにならないとライバルの虫師が返し、虫はまた、耳の穴から少年の体に入ってしまいます。
虫の入っていたビンに「次までに役立つ虫にしとけ」と愚痴ったメモが入っています。
ハイ、今日はここまで。
今夜、これ読んで、徹夜する人います?
何か、別のペンネームも使っていたみたいですよ。
虫師だと、かわいい印象だけど、蟲師は呪術っぽくて妖しいよねえ。
「虫師<屋根の上の宴>」、私も以前読みました!
あれって『蟲師』の作者さんだったんですね…
「虫師」の方を先に知ったので、似てると思うだけで逆に『蟲師』と結び付かなかった…