綺麗な黒は私の夢 15
- カテゴリ:恋愛
- 2010/11/15 15:36:04
「お主…何ヤツ。」
「はい!!カットカット!!!!」
体育館に響く声。
「もっと、敵意見せて見せて!!」
「だって…相手は…
―第15話―
―練習―
「だって…相手は…厚樹なんだよぉ…」
「弱音はかないの!さっ、練習するよ。」
そう言い、振り返りもとの位置に戻るのは、
監督の赤羽根さん…
そう、文化祭の私達の出し物は、演劇なのだ。
私の役が主人公で、若葉(わかは)という忍者らしい…
それで、厚樹が若い男役。
ストーリーは、時は江戸時代。
江戸の森のどこかに、一人の忍者が居た。
その名は和葉。
そんなある日、若葉に一つの頼み事をしに来た若い男の人がいた。
報酬は、特に無い。
それでも男がずっと頼み続け、何とか引き受ける。
若葉はその頼み事を必死でこなした。
自分でもよくわからない…
でも、ちゃんとやらなきゃ!とい気持ちがすごくある…
そして気付けば、男の頼み事は終わっていた。
そもそも、その頼み事事態が簡単だったのだから。
そして満足したように、男は帰る…
和葉はその人に何かを感じていた…
だいたいこんな感じだった気がする…
最後の方はともかく、最初の方の敵意するなんて…
そうだ!!
あんまり使いたくなかったけど…
お願い…麗香…
「早くしてよ、鎌内さん!!」
「はい!!」
あたしはまず、明日香の言う通り、
舞台の2階へ上がった。
「おーい、ここにおる、忍者さーん…?」
厚樹の声…か…
しばらくして2階から…
飛び降りる!!!
ストッ
「お主…何ヤツ!!!!」
ギロリと睨む…
これは喧嘩で覚えたね~☆
「ちょっと…麗香…?やり過ぎじゃあ…?」
『良いの良いの』
「カット!!良いね良いね!!鎌内さん!!言えば分かるじゃん!!」
「はっ…はい…」
「これからもその調子でよろしくねネ」
「はい!!」
『なぁ!明日香!!これで良いんだよ!!』
「うぅ…うっ…ゴメンなさい…うっ…厚樹…うぅ…」
『なっ!!!泣くなよ、明日香!!』
「うっ…うん…うっ…終盤は任せて…ね…うっ…」
『分かってるって!!そこら辺はあたしじゃ無理だし…』
「分かってるなら良かった…麗香と厚樹じゃ無理だろうしね…」
『うん…』
「じゃあ、序盤は任せるよ!!頑張って!!」
『うん!!!』
―第15話―
―練習―END
麗香かっこいい!←
次回楽しみにしておきまーすb