綺麗な黒は私の夢 14
- カテゴリ:恋愛
- 2010/11/15 15:05:57
「うぅ…うぅ…たたりが来るんだ…絶対来る…」
「朝から何寝ぼけたこと言ってんの?」
「だって…だって…ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
―第14話―
―嫉妬―
「何があったの?」
ゴクリと何故か唾を飲む。
「昨日…昨日…どこかの家の墓石にぶつかった…」
「「・・・」」
沈黙…すべった…?てかこれにすべりとかあるの???
「それ…だけ…?」
「えっ?」
何か可笑しいこと言った??
「それぐらい大丈夫だよwww」
「えっ…じゃあ、お墓で転ぶと死ぬとかは…?」
「それも大丈夫www実際あたし転んでだからww」
「えっ…?」
いっ…いっ…今なんて!!!!!
「でも死んでないから安心しな。」
急に真面目な顔になる零…
何かドキッとした…
そうか…零って、男っぽいとこあるから、
真面目な顔になると男子に見えたんだ…
「うっ…うん…」
下を向いて返事したけど大丈夫…かな…?
「どうかしたの明日香…?」
「いや、何でもないんだ…よ…」
――――――――――――――――――――――――――――――――
「明日香、そこの金槌取って。」
「あっ、コレ?」
「うん。」
金槌を手渡す。
あっ、今何やってるかって?
それは、文化祭へ向けての準備…
「って、何コレ!?重いんだけど…」
「えっ?そう??金槌って普通コレ位でしょ?」
「そう…なのかな…?」
あれ…またなんか変なこと言った??
「おい、男子!!誰か手空いてないか?大道具運ぶんだけど…」
男子か…私には…手伝えないよね…
「ねぇ、明日香行けば?」
ビクッ
男子って言ってたでしょ??
「なななな何ででですかか??」
「どうようし過ぎ…」
ゴメンなさい…
「体力系なら、得意でしょ?」
「うっ…うん…」
「ねぇ、私でよければ手伝おうか?」
「えっ、でもすっごいおm「安心して、運動は得意だから!!」
「お前…鎌内は…本当に女か…?」
「何で?」
「いや、普通これは大人3人がかりで運ぶのに、俺と鎌内で運べてるって…」
「だって…お父さんが、トレーニングだー!!!ってよく家の家電製品持ち上げろって、
小学生の時に言われてたから…」
「鎌内って、文武両道だけど、本当はあんま力無いヤツって思ってた…」
「えっ…?」
同じクラスですよ…
何で今まで気付かなかったの!?
あっ、私達が素でいるのは基本屋上だもんね…
「そうそう、鎌内とか彼氏いんのか?」
あれ…?
私と厚樹が付き合ってるという情報一切ないの…?
「噂では、永治とかあるけどさ…」
「フフ、寒樹君は違うよ。」
ふいに笑みがこぼれる。
「寒樹…?」
あっ…口が…
そうだ!ココでは永治だったんだよね!!
「いや、栄治君じゃないよ!私は__「野島厚樹…だろ?」
「えっ?」
聞き慣れたこの声って…
「あっ…厚樹…」
「えっ?」
「何だよ、明日香?驚く事か?それは事実だろ?」
「うっ…うん」
やや下向きで答える…
なぜなら、顔に熱が伝わるのが感じる…
赤面なんて…恥ずかしい…
「まっ…まさか…あの鎌内が…」
「だって…だって…」
「まあまあ、詳しいこと言って何になる?」
「うっ…」
「お前!お前のポジションは俺がやる!!」
「えっ!はいぃ!!!!」
さっきまでいた男子は、走って逃げて行く…
「廊下は走っちゃ駄目だよ!!!」
叫んでみるけど、聞こえてる気配がない…
走っちゃ駄目なのに…
私は「ハァ」と溜息をついた。
「…明日香…」
ギロリと私を睨む…
何か…冷や汗が…
「どうして俺以外の男子と話した。」
えっ…?
「お前…笑っただろ…?俺以外の男子の前で…」
「えっ…?」
つまり…どういうこと…?
「良いか明日香!!俺以外の男の前で笑うな!!」
顔を赤面にしながら目を見開いて言う…
もしかして…
嫉妬してた…?
「ゴメンなさい…」
何だか…目の辺りが熱く…あれ…?
「いや、謝りゃあ良いんだよ…って、泣くなよ!!!」
慌てながら言う、厚樹…
何だろ…こうやって私と厚樹が話してることが…
ものすごく楽しいな…
この些細なことが、ずっと…ずーっと続けば良いのにな…♪
―第14話―
―嫉妬―
厚樹が嫉妬(゜∀゜)←