Nicotto Town


ピーターパンとさようなら*


 世界の終わり。


   ある日・放課後の教室での出来事。


   「 明日なんか、来なければいいです。
    そうすれば、 クロ と グレイ とずっと一緒に居られます。」
   少女は、呟くようにそう言った。
  
   「 それに・・・、こんなつまらない毎日なのですから
    一度、壊れてしまったほうがいいのかもしれません・・・」
   少し、哀しそうな 辛そうな 表情で少女は隣に居る少年に
   問いかける。 
 
   「 ねぇ、そうは思いませんか?  クロ 」

   クロ と呼ばれた少年は、
   ゆっくりと 少女のほうを見て微笑みこう言った。
  
   「 そうゆうのもいいかもしれないな。。。

    でも 俺は、今とは違った未来の シロ と グレイ を
    隣でずっと見ていきたいとも思うんだよね。
    ・・・だから俺は二人がずっと俺と一緒に居てくれる明日なら、
    このままで いいよ。」

   少し間があって クロ は続ける。

   「 だけど もし、未来の俺の隣に 二人が居ないのなら 
   
    俺は 世界   壊しに いくよ。
                                  ・・・なんてね?」 

   クロ が微笑む。
   二人の間に沈黙が続く。
   きっちり三十秒後、 シロ が口を開いた。

   「 クロ が言うと冗談に聞こえません。」

   シロ がそう言って笑ったとき
   教室のドアが開いた。 
 
   「おっ、 グレイ おつかれさん。」

   「生徒会の仕事、終わったんですね。」

   「 あれ、、、二人とも待っててくれてたんだ。」

   「 当たり前だろーー。」

   「 何を話してたの?」

   「 世界の終わりについて、、、です。」
  
   「ふーん。くだらないね。」

   「 あはは。
    ・・・大丈夫。世界は終わらない。
    二人が居る限り 俺が、終わらさないから。」 

   「 意味わかんない。」

   「 グレイ 、、、クロ がおかしいのは
    いつもの事ですよ。」

   「 あぁ、それもそうだった。 今更か。」

   「二人とも、怒るよ?」

   (二人が俺の隣で笑ってる。
    それが 世界が終わらない理由。)


                                              えんど。




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