Nicotto Town



オーストラリア

今年10作めの映画館鑑賞。

歴史もの的な見方はしないでください。白人オーストラリアばんざい娯楽映画です。
オーストラリアの監督と俳優による白人オーストラリアのための白人オーストラリアの映画。

欧米かぶれの私の中には愛国心なんてみあたらないようので、どうでもいいんだけど、
世界中の人がこれを観るのかと思うと、誇大脚色で演出された悪役日本軍は、さすがに少し悲しいです。
これって、日本の捕鯨に対する報復行為なの?まさかね。

だいたい、白人によるアボリジニ大虐殺の事実はどこへ?
アボリジニの伝説に興味があって少し調べたことがあるのですが、
この映画は、日本軍を悪役にして、まるで過去の白人による凄惨な歴史はなかったことになっているようで、
白豪主義政策の過ちは認めているにしたって、それってあんまりじゃない、と思ったけれど、
こうして映画でアボリジニの問題が扱われるだけでもすごいことなのかもしれません。

虐殺と非道の歴史を生き延び今も差別の中にいるアボリジニに対して心が痛みますが(偽善者的言い訳です)、
映画は楽しかったです。

とくに序盤がテンポよくとても楽しかったです。
その後はテンポダウンした虚構のラブロマンス大河ドラマが繰り広げられて、
それなりに楽しいんですが、なんだか少し中途半端でした。
もっと雄大なオーストラリアを感じさせることができたような気がするし、
都合よく呪術師の不思議な力で次々にピンチを切り抜けてしまうのも、
急ごしらえにファンタジーの切り貼りをしているようで、不自然感が強かったです。
アボリジニと白人のハーフ役の男の子は、すごくよかったです。
序盤のテンポのまま牛追いのストーリーだけなら、最高に楽しく終わったのにと思います。

なんといっても、ヒュー・ジャックマンの笑顔だけで、映画館まで観に行ったことは報われます。
彼のファンならぜひ大スクリーンで♪
かっこよすぎです。サービスシーンがもりだくさんです(笑) 
二コール・キッドマンも、このタイプの女性を彼女以上に演じられる人はいないんじゃないかと思うくらい、
役が似合っていて素敵でした。彼女のちょっとした表情とかも映画に映えていました。

~翌日↑を読み返したら、つけたしたくなったので↓

人種差別、女性差別、階級差別、そして見下されていたオーストラリアという国に対する差別、
重いテーマいくつも含んでいるのに、まるで重たくならないのが監督のすごさなのかなとも思います。
映画は、それらの差別を乗り越えて、明るくハッピーエンドで未来へと歩みだします。
そういう意味で「オーストラリア」という国の名を冠するにふさわしいいと感じました。
「over the rainbow」の使われ方は、じーんときます。
音楽(歌)は、変革と融和の象徴のようだと思いました。

★★★【AUSTRALIA】2008オーストラリア・アメリカ

アバター
2009/03/14 17:33
>アリシアさま うーーん。どうかな。行けない時は行けないんですよねー。
アバター
2009/03/14 14:58
もう10作目ですか!?
この調子でいくと去年より上回るんじゃないんですか??
すごい★
アバター
2009/03/13 20:04
>tararaサマ ありがとうごさいます。でも、”評”じゃないんですー。
いいたいこと書いてるだけだし。なんだか暴走気味だし…。少し反省しています。
疑問点を調べるっていっても表面つついて自己満足してるだけだし…。

>楓サマ ほんとうに盛りだくさんでした。あれだけ詰め込んでまとめてるってすごいです。
アバター
2009/03/13 11:59
ラブが中心なのかなんなのか、よくわかりませんな~。詰め込み過ぎなイメージを持ちました。

アバター
2009/03/13 06:21
ながつきさんの映画評、毎回楽しみです(*^□^)
率直でユーモアがあって、たまにどぎつく批判しちゃうとこも~!
歴史とか、「?」に思ったことをすぐに調べたり、知識の豊富さもびっくりです!!

二コール・キッドマンって、ギャラが高いわりに、興行収入見込めない女優さんのNo1なんですって?
クラシックな顔立ちできれいのに・・・
ちなみにその反対の、ギャラが低いのに映画がヒットしちゃうのがマット・デイモンらしいですね~。
アメリカ人てすぐランキングつけたがりですね~。



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