ルーキー 登場!(後編)
- カテゴリ:日記
- 2010/10/03 23:33:19
「ふぅ、街に飛んできたけど…、みんな無事?」
「ひい、ふう、みい、よ。 うん、みんないるよ」
「え?ジーヤさんがいないよ!」
「あ、ジーヤ? 家に帰っちゃったかな?」
「ねぇ、金ボーヤ。ここ、建設現場…?」
「ほんとだ…なんで、ここに?」
「ニッコとタウンで、一番目立たない所に来てみたの!」
「どんな建物を造るんだか、いつも作業してないよね。あ、誰も来ない、目立たない所か!」
「でも、目立たないから…」
「え?なあに?ギャッ!」
「キャ!」
「ウッ!」
!
「うー、イタタタ、なんだよ。いきなり背後から殴るやつがあるか…」
「イタタ、あ、気を失ってたのかな…、え?ここは、どこ?」
「あ、ボーヤさん達、目覚めて良かった!死んじゃったかと、思った…」
「あ、何とかボーヤ?も、無事だった?」
「…殴られても全然平気なの?え、帽子の中に鉄板が入ってたの…?」
「殴られても、気絶はしなかったんですが、結局、捕まってしまいました」
「備えあれば、うれし泣き って、言うしね…」
「? …この部屋、ほとんど、壁。上の方の小さな窓と…、鉄の扉だけ?」
「建設現場の中に造られた、部屋みたいです」
「あ、テレポーテーションで、逃げられない…」
「何、この部屋…まるで、牢獄!脱出、不可能?」
「今、精ちゃんが、上の窓から出て、助けを呼びに行きました」
「精ちゃんて、ダレ? あ、ネコの精か…、って、君は、何者?」
「も、もしや、あなた様はどこかの国の、王子様でいらっしゃるの?」
「え?あ、違います。申し遅れました。僕は、ある国の大富豪の息子です」
「え? 大符号? …?」
「大金持ちって、意味! 金ボーヤ大丈夫? 打ちどころが、悪かったかな…」
「身分を隠してこっそり旅をしていたんですが、なぜかバレてしまったようで…」
「インターネットって、怖いよね!」
「? …あの、黒眼鏡たちの目的は、何なの?」
「おそらく、僕を人質にとって、父から多額の身代金を奪いとろうって、とこかな…?」
「じゃ、少なくても、符合のボーヤは殺されることはないね…」
「オイラ達、ただのボーヤは、ジャマだから消されるか…。泳げないから、海に沈められるのは
嫌だな…」
「ちょ、ちょっと!そんなこと、言わないでくださいよ!きっと、助けが来ますって!」
「あ、ネコボーヤが、帰ってきた。どう、誰か来そう?え?ジーヤは、家でグッタリ?ハッスル
しすぎちゃったかね…、あッ!ジーヤ、一人にしちゃってる!」
「え? あっ!なんで、ジミーボーヤもここにいるんだ?今回、筆記係?それが何!今度から
ジミーボーヤは、留守番係だからね!」
「ちょ、ちょっと、喧嘩はやめてくださいよー!でも、僕、一人っ子だから、うらやましいな…」
え?ジミーボーヤいたの?って、いましたよ!ずっと、金、銀ボーヤと行動を共にしていましたよ!
金ボーヤに、今回は、ジミーボーヤが筆記係をやれって、メモ帳と、鉛筆持たされて。 おかげで
殴られて、閉じ込められて!
オイラだって、好きでこんなことしてるんじゃないですよ~だ! イタタ、つねることないじゃん!
「え?最強の助っ人が来てくれるの?」
「え!でも、来てくれないかも?って、どっち?」
「精ちゃん!ボーヤさん達の命がかかってるんだから、来てくれないと困るんだけど!」
「じゃ、最悪の事態を考えないと…」
「盗みのプロに、鍵を盗んでもらうっきゃないね」
「じゃ、精ちゃん。鍵を盗んで、こっそり外から開けてくれる?うん、頼んだよ!」
「あ、もう開いた…。って、黒眼鏡! え?ボーヤは外に出ろ?って、みんなボーヤだけど!」
「え?金持ちの息子以外は、全員出ろ?まったく、一般庶民を、差別して!」
「ぼ、ボーヤさん達を、連れて行かないで!」
「(ねぇ、符合のボーヤ。オイラ達にかまわず、すきを見て逃げなよ)」
「(うん、きっと、ネコ魔人が助けてくれるよ)」
「うわーん、こんなことに、巻き込んじゃってごめんよー」
「やい、黒眼鏡たち!煮るなり、焼くなり、好きにしやがれ!」
「でも、オイラ達、泳げないから、海は勘弁してもらいたいんだけど!え?この階段を上れ?」
「屋上に行くの?あ、突き落とそうってわけ?」
「” おバカなボーヤ達、建設現場の屋上で遊んで、足を滑らせ転落死!”」
「完全犯罪だね…。でも、頭にコブが二つあったら、怪しまれるぞ!」
「え?ぐちゃぐちゃになっちゃうから、大丈夫? 恐ろしいこと言うね…」
「ふぅ、やっと、屋上に着いた。って、きれいな満月!これが、この世の見納めか…」
「え?つべこべ言ってないで、どんどん歩け?情緒ってものが、無いのかね!」
「うわ、ここ、結構高いよ!落ちたら完全に死んじゃうよ!」
「ほ、ほんとだ。なんか、怖くなってきた…」
「え?最後に一言?えーと。 ジーヤ、ごめんね。オイラたち先に行くけど、悲しまないでね」
「もし、生まれ変われたら、また、みんなで暮らそうね。ジーヤ、ほんと、ごめんよ…」
つづく…
残り、あと少しあります…。
前編後編の2本組みかと思いきや、
続編があるのですね^^
ワクワク