９月に読んだ本
- カテゴリ：小説/詩
- 2010/09/30 23:55:47
１１冊。読んだページ数：4519ページ。(読書メーターから）
読んだ本メモ。読了順。
＜ウルフ・タワーシリーズ＞／タニス・リー／中村浩美訳／産業編集センター
■ウルフ・タワーの掟―ウルフ・タワー〈第１話〉
■ライズ星の継ぎ人たち―ウルフ・タワー〈第２話〉
■二人のクライディス―ウルフ・タワー〈第３話〉
■翼を広げたプリンセス―ウルフ・タワー〈最終話〉
The Claidi Journals
「Law of the Wolf Tower (1998) (US title: Wolf Tower)」
「Wolf Star Rise (2000) (US title: Wolf Star)」
「Queen of the Wolves (2001) (US title: Wolf Queen)」
「Wolf Wing (2002)」
少女の日記形式で書かれたジュブナイル・ファンタジー。キス止まりです。
小学生高学年から中学生くらいの読書好き女の子向きといった感じです。
いかにもタニス・リーの物語なのに、タニス・リーらしい雰囲気はあまり感じられません。
ファンとしては、ラノベ文体翻訳と装丁(かわいいイラストですが)のせいだと思ってしまいます。
「ミョー」(その他略)なんて、この小説のヒロインはけっして書かないと思うのだけれど。
Journalを辞書でひくと、“日誌，日記（通例 diaryより文学的なものをいう）”と出てきます。
■鏡の森／タニス・リー／環早苗訳／産業編集センター
「White as Snow (2000)」
白雪姫とペルセポネーの物語を骨組みに、いろいろな童話のモチーフがちりばめられています。
母と娘の狂気と歪んだ愛が、暗く強烈な色彩に彩られた大人のダーク・ファンタジー。
「ウルフ・タワー」よりも許容できる翻訳文なのだけれど、表紙のイメージの合わなさはダントツ。
■バイティング・ザ・サン／タニス・リー／環早苗訳／産業編集センター
７０年代っぽさが懐かしくなってしまうタニス・リー初期ＳＦ。ヤングアダルト連作長編２編。
The Four-BEE Series「Don't Bite the Sun (1976)」と「Drinking Sapphire Wine (1977)」
いつかの遠い未来。砂漠の中のにある巨大ドーム都市、
擬似型ロボットによって管理され守られた人間たちの暮らすフォー・ビー。
そこには、病も死もなく、人々は髪型を変えるように身体や性別を変え、
あらゆる願望がかなえられる理想の世界。その楽園に牙を剥く孤独な少女がいた・・・。
■共和国の戦士／スティーヴン・L・ケント／／ハヤカワ文庫SF
タニス・リーの小休止(気の合わない翻訳文を脳内変換しなが読むのでとても疲れるのに、
「バイティング・ザ・サン」がややディープでアタマが飽和した)で、エンタメ(ミリタリー)ＳＦ。
兵士のほどんどがクローンで同じ顔をしていて、でも自分ではクローンだとは思っていないとか、
けっこう無茶な設定で、深く突っ込んで考えてはいけない感じに大味ではあるけれど、
丁寧に構築された未来の世界観に、意外とシンプルな新兵の海兵隊ストーリーが、面白かったです。
序章という雰囲気で、続いていますが、邦訳されるのか不明・・・。邦訳して欲しいです。
＜ヴェヌスの秘録シリーズ＞／タニス・リー／柿沼瑛子訳／産業編集センター
■水底の仮面―ヴェヌスの秘録〈1〉
■炎の聖少女―ヴェヌスの秘録〈2〉
■土の褥に眠る者―ヴェヌスの秘録〈3〉
■復活のヴェヌス―ヴェヌスの秘録〈4〉
The Secret Books of Venus
「Faces Under Water (1998)」
「Saint Fire (1999)」
「A Bed of Earth (2002)」
「Venus Preserved (2003)」
水の都ヴェネチアのパラレル・ワールド＜ヴェヌス＞を舞台に織りなされる４編の物語。
柿沼瑛子さんの翻訳で、しかも私好みのファンタジーなので、嬉々として読み進んでいたら、
４巻目で正誤表が出てきました。「作品中に誤りがございました。」
中盤あたりの数ページで、ページの１行目が丸ごと欠落！
ものすごく読みたかったシリーズなのに、なんでこんなっ。とても気分が悪いです。
邦訳の滞っていたタニス・リー作品を次々に出版してくれたことには感謝しているけれど、
１作(シリーズ)もマトモ(私の好み基準で)に出せないとは・・・。残念です。
翻訳文と表紙に気後れして読めないまま次々に積み上げていた出版社の本を一気読みしました。
タニス・リーは、表紙にくじけて開けなないのルルル文庫がまだ積読本になってます。
洋書－－－♪
なし。キンドルでちまちまと読み始めたけれど、いつ読み終わるか予想できません＞＜
