Nicotto Town


コロポックル


怪談タマのネズミ退治


江戸時代の話です。
ある大店には悩みがある。
使用人が居つかないのだ。
昔、昔の事だか、この大店は大番頭が首吊りしてから、番頭が刃傷沙汰で刺されて死んだり。女中頭が古い涸れ井戸に飛び込んで死んでしまったり、丁稚が行方知れずになったの何人になるだろうか。
度重なる使用人の不幸続きで長く店に留まろうとする者は居なくなった。
店がここまで不幸続きなのに、店に入れた婿が良かったのか商売は繁盛を極めているた。
ある日、病弱な跡取り娘が子猫を拾ってきた。
跡取り娘がまだ子供の時で、病弱な娘を心配して親の店主は使用人に子猫を捨てに行かせた。
猫は捨てられたはずなのに次の日には娘と遊んでいる。
店主は使用人に遠くへ遠くへ子猫を捨てさせに行かせた。
暫くは子猫を見なかったのだが三日もした後に子猫は何事もなかったように戻ってきて娘のひざの上に居た。
こうなると仕方ない。子猫は娘の猫になり名前もタマともらって娘になついた。
猫と遊ぶのが良かったのかね、娘は病気をあまりしない元気な体になって大人になった。
小町娘よ器量よしよと言われるほどの娘になって、店主は、そろそろ婿をと思ったが何故か婿取りの話は全部流れて無かった事になってしまう。
ある日、出先で婿取りの話が逃げるその訳を聞いて驚いた。
タマなのだ。
タマは十と七年は生きている。世間で言えば化け猫だつた。そのタマが娘にべったりくっついて昼も夜も離れる事が無い。
「あの娘は化け猫に魅入られている」と、噂になって婿の話が消えるのだ。
店主は酷く怒ってタマを殺してやろうと家に帰って来たが、タマは店主の殺気でも察したのか逃げてしまって姿がなかった。
やれやれ化け猫は大店から居なくなって良かったと思いながら店主が寝入っていると夜中に胸が重い。体は金縛りにあって動かない。目だけ開けるとタマがいた。
店主の寝ている胸元で丸くなって猫の顔を向けると人の言葉で
「俺は此処の娘様に命を救われている。娘様を助けこそすれ悪さなどするものか!」と、喋った!
「此処の店は昔々に、他人の店を乗っ取ったものよ。ここの祖先が大恩のある家主の不幸につけこんで乗っ取ったんだ。家主は憤死してしまったが、家主が飼っていた南京ネズミと可愛がっていた小者がこの店の屋根裏に住まって呪い続けている。ネズミも小者もとうに皮が枯れ肉が腐って骨ばかりになっているのに怒りに狂って死ぬのを忘れているんだ。」タマは恐ろしい話を未だ続ける。
「このお店の度重なる不幸は化けネズミの祟りなのさ。俺はそれがわかっているから大恩ある娘様やお店の者に祟りが及ばないように守っていたのに、俺が娘様を取り付いたなんて何て馬鹿な話を信じるんだい?」タマは自分のニッキュウを舐め舐め、
「そこで相談なんだが、化けネズミをやっつけたいが俺だけでは無理なんだ。悪いが木戸番で飼っている大きな大きな猫がいる。あの猫を木戸番から借りてきてくれろ」
タマはそう言って霞のように消えてしまった。
朝になって店主は急ぎ木戸番の元に行って事情を話して猫を貸してくれるように頼んでいる。
木戸番は
「ここの猫は、なりは大きいがネズミも捕ったことも無く、ただ食って寝て偶に人が撫ぜると喉を鳴らすだけの猫です。お役にたつとは思えませんが」と、言うのをひったくるように借りて大店にもどってみると店内が騒がしい!二階から酷い悪臭がして誰も二階に上がれないというのだ。
店主が二階に続く階段をみるとタマが中央に陣取って尾を揺らしている。
タマを見ると木戸番に借りてきた猫が店主の腕をすり抜けタマのいる階段に向かいタマと一声二声と鳴き合うと階段をのぼって悪臭のする二階に消えた。
そして、二階に人はいないはずなのに
「化けネズミ退治が終わるまで二階に誰も上がるなよ」っと声があがった。
あぁあれは昨日の夜のタマが人言葉を喋っていた声だ。
悪臭が濃くなってく。そうして二階から何とも言えぬ恐ろしい唸り声が上がると猫の鳴き声が威嚇している!唸り声は続き猫の鳴き声も続くと二階から物がぶつかる音、何かが倒れる音、凄まじい音は猫と化けネズミが戦っているを明らかにさせていた。
すると誰の声か
「化けネズミの利き腕をへし折って背中に食らい付いて抑えるぞ!」と、声がかかると
タマの声で
「すまねぇ!これであいつの急所の喉っ首に食らいつける!」その後の凄い音と断末魔の化け物の声の凄い事、悪臭が消えた時に二階に上がって行くと人間の骨に大きなネズミの骨が頭になっている化け物の首にタマが食らい付いて事切れている。借りたきた猫は未だ息があったが。
あぁ続き書けないまた明日!






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