Nicotto Town



小説その6 太陽と月の神話

ついに6話だよ!なんで6って不吉な感じがするんだろう?
下に進んでね!







「……此処は?」
「うわ!まだ起きあがっちゃ駄目です!」
目覚めたら自分の家の布団の上だった。あの後昏倒した後此処に連れてこられたらしかった。
「起きたか」
横を見たら和服の男がいた。どうやら一緒に付き添ってくれていたらしいが、そんなことより聞きたいことが山ほどある。たぶん昔に……
「あの、もしかして」
「我の名前が気になるか。」
ああ、この人の声は、名前は、夢の中で聞いた。冷たいが優しい声だ。
「我の名は」

この人の名は私の祖母が勤めていた神社の

「月読だ」

祭神だ。


「その他、いろいろ呼び名はあるが、これが一番伝わりやすいだろう」
私と月見が茫然としている間にいろいろ話をされた。しかしこれで納得はいく。いきなり目の前で消えた事も、目が金色に光ったこともだ。
「あ、あの、祭神様」
「どうした?弓彦よ」
「僕、何となく納得できたような、、いや、でもあれは……あの妖怪は何ですか?」
よく分からない。そう思っていると月見が分かってくれたらしくあのとき何が起こったのか説明しだした。
「祭神様が名乗ろうとした時、市原さんを殴った人がですね、いや……人ではありません。人のように見えましたが纏う空気がおかしかった。あれは、死人の気配です。人のようで人ではない。」
するとさっきの事を思い出したのか、少し震え始めた。背中を撫ででやりたがったが届かない。仕方がないので届く範囲にあった膝をさすってやった。
「とりあえず、今日は此処までだ。ゆっくり休め」
「ちょっと待ってください。聞きたいんですけど、もしかして子供のころの私と会ったことがあるんですか?」
「少し、な。あいつと一緒だったが」
そう言って眼を細めた姿は、親の瞳だった。




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