Nicotto Town


-full coller program-


機動戦士ガンダム 公国の威信10

いつもより高い出力で加速していることを、レンは感じていなかった。
ウイングはMAXスピードを保ち、地表へと向かっていった。
フォーローのため、ウイングの進路の周りにはジョゼフ隊が
着いていたが、それも一瞬で通り越していった。


「高度・・・50万フィート、行くぞ、レン!」


ウイングに追加装備されたサブ・ブースターの効果で加速に拍車がかかる。
機体は軋み、装甲の表面温度も徐々に上がっていった。
ケンプファーに貼られた抗熱フィルムが黄金色に輝き、
その光は遥かジャブローまで明るく照らしていった。
そして、ウイングは降下を続け、予定通り4分の時間の後、対流圏に到達した。

「高度250フィート。マコト!セパレーション」

ウイングは、ケンプファーとウラノスに分離し、ケンプファーは海上を滑空、
ウイングはその、やや前方に陣取っていた。
まもなく、深緑の岬が視界に入ってきた。ジャブローだ。

「うっし。マコトぉ、攻撃開始だぁ」

言い終わるのが早いか、ウラノスはジャブローの森の計画の地点に、
無造作に大型対艦ミサイルによる絨毯爆撃を行った。
土煙と黒煙が引くと、焼け焦げたあとにところどころ錆付いたぶ厚い金属板が姿を現した。
ケンプファーは缶切りの要領でビームサーベルを使い、そこに孔を穿った。
そこには、連邦の最重要軍事施設があった。
彼らのミッションは、エウーゴの攻撃に連邦がひるんでいる隙に
ここを破壊することが主な目的であった。作戦において最も重要な局面のひとつだ。
ケンプファーは自らが穿った孔に入り込んで、司令部をショットガンと背中のバズーカの
一斉射撃によって灰と化した。
すぐさま孔から這い出たケンプファーは、周囲の哨戒に出ていたウラノスを目にした。

「レぇぇン!ドッキングだぁっ!!」

やけに焦っているマコトの指示に従って、ケンプファーとウラノスは天空神となった。
マコトは、ブースター全開で、離脱してゆくカラバの艦隊を追い、すぐに追いついた。
その瞬間だった。
突如、ジャブローの大地が轟音とともに割れ、強い衝撃が彼らを襲った。
空にはキノコ雲が上がり、未だにとどまっていたティターンズの機体とともに
ジャブローの平和な大地は、消えた。

「・・・っぶねぇ、核ってことを早く言えっての」
「いや、レン。まだ危機は過ぎ去っちゃぁいないみてぇだ」
「はぁ?」
「さっきの衝撃で抗熱フィルムが水玉模様に穴があいちまってる…」
「あっそ」
「お、おい。今なん言った?」
「気にすることはねぇってこと。さっきの突入時の機体表面温度から
 フィルムの断熱効果を差し引いても装甲の耐久性はギリギリ上回らないっす」
「・・・突入中に良くそんなとこまで見れたなぁ」
「まあね。とにかく宙に帰ろうや」
「そうだな。いい加減この窮屈な機内も耐えかねてきた」

アバター
2010/08/31 12:22
す・・素晴らしい!

でも・・・・・・「独眼竜はだてじゃねえ!」^^
アバター
2010/08/30 22:59
おぉ…
機動力の高さを思い知らされたw



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