Nicotto Town


-full coller program-


機動戦士ガンダム 公国の威信06

U.C.0087. 3.7.

レンは、食堂の、ジョゼフと同じテーブルにマグを置いた。
戦場でも、こういった時間が無いとMS乗りはやってられない。

「にしてもすごいっすよねぇ、ティターンズの物量も。まだ本格的な攻撃を受けた
 ワケじゃありませんけど、迎撃するだけでも結構一杯一杯ですもん」
「まあな。でもこれからは向こうもどんどん新鋭機を出してくるんじゃないか?
 それで耐えうるやら・・・」
「なぁに弱気なことを言ってんだい?お2人さんよぉ」

ロザリオがテーブルに割入ってきた。

「アレっ?艦長、操船はいいんスか?」
「他のクルーに任した。俺だって不眠不休なんて無理な話よ」

ゆっくりと、ロザリオはコーヒーをすすった。

「beeee!beeee!4時方向に輝点、MS3機、所属不明、パイロットは機内で待機せよ」

ロザリオはマグをテーブルに叩き付けて立ち上がった。
その拍子にコーヒーが少しズボンにかかる。

「ッッッッッウ・・・!レン、ジョゼフ、出撃準備を!俺は一旦、更衣室へ退却する…アチぃ…」
「りょ~かいっす」
「イエス・サー!」

3人は、それぞれの目的地へ向かった。
レンは2番、ジョゼフは3番デッキの愛機に搭乗した。
そして、両カタパルトが稼動し、2機を飛び立たせた。
直後、レイリーの声がヘッドセットに響く。

「3機ともエウーゴの機体っぽい。熱源からして・・・、リックディアス・・・2機と…百式かな・・・」
「へーぇ、あのクワトロ大尉じきじきのお出ましっすか」

クワトロ・バジーナはエウーゴの設立に貢献しただけでなく、パイロット技術も
並外れており、黄金の機体を駆る姿はサマになっていた。
百式は、光信号で着艦を求めた。5機は伴って、ヴァレンスィアに着き、
ブリーフィングルームへ通された。

「お会いできて光栄です、艦長閣下」
「ロザリオと呼んでいただいて結構です…ところでご用件は?
 いきなりこられても茶が沸いてない」
「単刀直入に言いますと、ジャブローを叩く際の援助をしていただきたい」
「なるほど、具体的には?」
「最低でも2機、地球へ下ろしてください」
「1機。それ以上は不可能です」
「では残りの機体で降下部隊のサポートを」
「良いでしょう。こちらとしても何かお役に立てることがあればと考えておりました」
「いえ、これから上手く連携を取っていきましょう。では通信のバンドを・・・」

遠くで、爆発音が轟く。

「8時方向に輝点、敵…約30機の大部隊です!総員、戦闘配備」

ロザリオの顔が、少し重くなる。

「大尉、ちょっとお手間を掛けて頂けませんか?」




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