Nicotto Town


ぐだぐだ真誠日記


夢小説 フェアリーテイル ~百年の恋6前半~


今回は注意書きなしです。

「夜空の星たち」

グレイ(一週間かぁ・・・。意外に早かったな・・・・・。最初はさっさと過ぎてほしかったが、今ではなんだか名残おしなぁ。)

グレイは本を読みながらそう考えていた。

リーチェ「いい若い者が部屋にこもっているとは感心できないな」

グレイ「いい若いもんって・・・・。あんただって同じくらいだろ?」

リーチェ「グレイは何歳だ?」

グレイ「18

リーチェ「フッ、私のほうが歳は上かぁ・・・・」

グレイ「それじゃあ、19?」

リーチェ「いや119歳だ。」

グレイ「・・・・・・・・うっえぇぇぇええぇ!?119ぅ??」

リーチェ「あぁ、性格に言えば100歳だ。童は死んでからもう100年たつからな・・・。」

グレイ「そんなに長い間・・・。一人で?」

リーチェ「あぁ・・・。」

グレイ「どうしてリーチェはこの世に残っているんだ?」

リーチェ「えっ?」

グレイ「前に言っていただろ、死んだ人間は死後の世界から死者の世界に行くって・・・。」

リーチェ「あぁ、童は人を待っているのだよ。」

グレイ「人?」

リーチェ「あぁ、人をな・・・。昔この辺りは戦争をしていたんだ。今から約100年前ぐらいかな?その人は戦争に行ってしまったんだ。」

グレイ「(ズキ)恋人か?」

リーチェ「・・・・・。似たようなものかな?」

グレイ「・・・・・・・。そうか・・・・・・。」

リーチェ「なんだ?その表情は。」

グレイ「えっ?(今、俺どんな表情してたんだ?)

リーチェ「はっはん・・・。やきもちをやいているな?」

グレイ「そんなんじゃ・・・・・。」

リーチェ「フフフ・・・。可愛いのう」

グレイ「可愛いいうな!!!」

リーチェ「来い。見せたい物がある。」

グレイ「うわぁ~!!今日の星はいつもにまして綺麗だな!!」

リーチェ「フフフ。喜べ喜べ・・・・・。お前のその顔を見ていられるのも後わずかか・・・・。思い返せばいろいろあったな・・・・。」

グレイ「なんだよ、いきなりシンミリしやがって。せっかくの星が台無しだぜ。」

リーチェ「あぁ、でもグレイ。これだけはお前に聞いてほしんだ。童はこの城で100年か一人でいた。それは人を待っていたからだ。しかし、ずっと寂しかった・・・・。一人でいると恐ろしい事ばかり考えてしまう。おぬしがこの城にいてくれた間童はずっとここにいてほしいと思った。一日、また一日過ぎるたびその思いが濃くなっていっていた。しかし、それは許されないのだ・・・。生きた人間を死後の世界に呼び止め続けるわけにはいかない。ずっと一緒にいるには殺さなければならないんだ・・・・。童は・・・、何度もおぬしを・・・。」

グレイ「リーチェ!!わかってる。だからもう自分を責めんなよ」

グレイはギュッとリーチェを抱きしめる。

リーチェ「グレイ・・・。こんな童を許してくれるのか?」

グレイ「もし、俺がリーチェの立場だったら同じこと考えた・・・。一人が寂しいという事がわかるから。」

グレイはリーチェをそっと離し顔を覗き込む。

グレイ「だから・・・。もういいんだ。俺はお前といられたこの一週間がとても幸せだった。」

リーチェ「グレイ・・・。童もだ。なぁ、グレイあの星空どう見る?」

グレイ「んっ?どう見るって?」

リーチェ「童は戦争の最中あの光り輝く夜空を見ながら思うんじゃ・・・。戦争で死んでいくものたちの悲しみの声が・・・。あの星は戦争に行きそのまま死んで生まれた故郷に帰れなくなった者魂なんだって・・・。自分たちの居場所を教えるために微弱な光を出しているんじゃ。」

グレイ「俺には、あの星たちが魔導士に見える。この世に生きている魔導士に・・・。それぞれが自分たちの誇りに思う魔法を光にして見せてるんだ。胸を張って生きているんだ。」

リーチェ「誇り・・・。」

グレイ「リーチェのいう奴らもきっと自分たちの誇りを輝かせているんだ。大切な物を守るため戦いにいったんだ。故郷には帰れなくても見守っているよ!!」

リーチェ「おぬしに会ってからいろいろな事を学んだ。ありがとうグレイ・・・。」

グレイ「俺の方こそ・・・。ありがとう、リーチェ・・・・。」

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