夢小説 フェアリーテイル ~百年の恋5後半~
- カテゴリ:自作小説
- 2010/08/10 13:41:40
後半です!!
庭
グレイ「ここに何かあるのか?」
リーチェ「ホラ見てみろ!あそこ」一本の木を指さした。
グレイ「見ろって・・・。あっ!巣・・・。」
リーチェ「あぁ!!しかもなそれだけではない雛もあるんだぞ!!」
グレイ「あるって・・・。」雛の声がする。すると親鳥がえさを加え帰ってきた。
リーチェ「あっ!・・・・・・・いいものだな・・・・・。」
グレイ「・・・・・・あぁ(親かぁ・・・・)」
リーチェ「グレイは?」
グレイ「えっ?」
リーチェ「ご両親は今どうしているんだ?」
グレイ「・・・・・・・・・いない・・・・・・もう、両方この世にいないんだ・・・・。」
リーチェ「す、すまない・・・・・・。」
グレイ「何で謝るんだよ?」
リーチェ「・・・・・・、大事な人が亡くなるのは悲しい事だから・・・・。出来るなら消してしまいたい。大事な人が亡くなったという事実は・・・・・。」
グレイ「そうかもな・・・。でも、俺は消さない。」
リーチェ「どうして?つらくないのか?」
グレイ「たとえこの世にもういなくても、あえなくても傍にいるんだ。俺が覚えている限り心の中で生き続けるそれが真実。それにいつまでも悲しんではいられない。時間は進んでいくんだから、悲しいんでる時間があるならその人の分も誠意いっぱい生きるんだ。死んだらまた笑顔で会えるように・・・。」
リーチェ「グレイ・・・・。強いな・・・・・。」
グレイ「強くなんかない。誰よりも臆病だ・・・・。失う事を誰よりも恐れていた。大事の物をなくす事を・・・、失ってきたからこそ怖かったんだ・・・。消えるのが、一人になる事が・・・。でも、気付いたんだ。」
リーチェ「気付いた?」
グレイ「あぁ、俺は一人じゃないって。フェアリーテイル、俺の大事な家族がいるところだ。楽しくて・・・、騒がしくって・・・。うざい時もあるしむかつくときもある。でもかけがえのない家族・・・。本当に血がつながってる訳じゃないけど俺たちは繋がってるんだ!!見えない絆で・・・。離れていても傍に居る。だから俺は一人じゃない。」
リーチェ「大好きか?フェアリーテイル・・・・・。」
グレイ「あぁ、大好きだ。だってフェアリーテイルにいたおかげでお前とも出会えたんだから(ニコ)」
リーチェ(ドキ)「そ、そうか・・・。」
グレイ「おっ!!」
グレイは巣の近くの茂みに目をやり何かを摘み取った。
グレイ「リーチェ!!ちょっとこっちに来てくれ」
リーチェ「なんだ?何かあったのか?」
グレイ「少し目を閉じていてくれ」
リーチェ「なぜ?」
グレイ「いいから!さぁ」
リーチェは目を閉じた。
グレイ「もういいぞ!!目を開けても」
そっと目を開ける。すると・・・。
リーチェ「これは?」頭に真紅の華が付いていた。
グレイ「まさかこんなとこで見るとは思わなかったがな。その華の名前はな、“リーチェ”って言うんだぜ。お前と同じ名前なんだ。」
リーチェ「リーチェ・・・・・。」
グレイ「あぁ、花言葉は一般的には『永遠の幸福』とか・・・『大いなる希望』とかなんだ。」
リーチェ「一般的・・・・?」
グレイ「あぁ、でも俺の故郷では『時過ぎようとも愛しきこの気持ちあなたに奉げるは永久に』と言うんだ。」
リーチェ「愛しき・・・この、思い・・・・・。(ドキ)」顔が真っ赤になる。
グレイ「意味はな、『たとえ世界が時間がどんなに経って変わってしまっても、あなたを愛するこの気持ちは永遠に変わらない』っていう意味。俺の父ちゃんも母ちゃんにこの華を渡して告白したんだと、テーブルの上に結婚記念日とか誕生日になると飾られて、同じ話を母ちゃんに何回もされたなぁ~」
リーチェ「とても・・・。いい話だな・・・・・。」
グレイ「そうか?」
リーチェ「きっと嬉しかったんだよ。告白され、結婚してそしてグレイが生まれた。幸せだったと思う・・・。」
グレイ「あぁ、この話をするときの母ちゃんは特別輝いてた。いつも嬉しそうに頬を赤く染め笑ってた。」
リーチェ「グレイ・・・。」
グレイ「んっ?」
リーチェ「私は大好きだぞ。グレイが・・・・。」
グレイ「えっ?」
リーチェ「お前にあえて・・・良かった。」
グレイ「・・・・・・。あぁ、俺も・・・・・。」
鳥たちの鳴き声がどこまでも、果てしなく続いていた。
そして二日が経った。――――――――
あらすじ&次回予告に続く


























