■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を…(1)
- カテゴリ:その他
- 2010/07/11 22:03:18
■近代文藝之研究|研究|歐洲近代の繪畫を論ず 一(1)
歐洲近代の繪畫を論ず
一
今から數年前、イギリスの文壇に二つの注目すべき繪畫論が見はれた。一つはマクコール(D.S.MacColl)といふ人の『十九世紀美術』(“Nineteenth Century Art”)と題する書で、他の一つはクック(W.Cook)という人の『藝術に於ける無政府主義』(“Anarchism in Art”)といふ書である。而して此の二つの書物は、相對して歐洲最近の畫界に潜む二大波瀾の衝突を示して居る。であるから茲には先づ此の事を述べて、本論の出發點とする。
此の兩書の對抗が含蓄する意義を解しやうとするには、イギリスの畫界に於ける近年の形勢をざつと知つて置く必要があり、イギリス近年の畫界の形勢を知るには常に新文藝の原動地たるフランスのそれに觀及ばざるを得ない。
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*註1:近代・最近・近年
「近」の旧字体。「シンニョウ」は「二点シンニョウ」。
*註2:繪畫・畫界
「畫」の俗字体(一説に本字とも)。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/ga_kaku.jpg
*註3:數年前
「前」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/zen_mae.jpg
*註4:文壇・文藝
「文」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/bun_aya.jpg
*註5:マクコール
デュガルド・サザーランド・マッコール(Dugald Sutherland MacColl/1859年〜1948年)のこと。イギリスの画家、美術評論家。
*註6:クック
Ebenezer Wake Cook(エベニーザー・ウェイク・クック/1843年〜1926年)のこと。オーストラリア育ちのイギリスの画家、美術評論家。
*註7:衝突
「突」の旧字体。「穴」+「犬」。
*註8:茲には
「茲」の俗字体(か?)。Unicode にも文字種がないようなので作字してみた。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/koko.jpg
*註9:述べて
「述」の旧字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/jyutsu.jpg
*註10:必要
「要」の俗字体。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/moji/you.jpg
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■抱月『近代文藝之研究』を註記なしに通しで読みたいかたは、こちらをどうぞ。
http://www5e.biglobe.ne.jp/%7Ehanadada/tougetsu/kbk_tobira.html
■このテキストの原本は国立国会図書館「近代デジタルライブラリー」収録の「近代文芸之研究 / 島村抱月(滝太郎)著 早稲田大学出版部, 明42.6」の画像データに依っています。
http://kindai.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/871630/1
歴史を感じる。。俺の歴史まだ・・・あさい
猛勉強。。しかない。。インする
紫苑ちゃん。。ずるい・・いっしょにいきたーーーぃ