Nicotto Town


アラフォーからの戦略マップ


My Field of Dreams



投票所からの帰り道、男達の歓声や掛け声がとぶ。

水の無い調整池は野球場となり、年配の男達がソフトボールを興じていた。
スピードや躍動といった感じは無縁に思えたが、皆が楽しんでいる雰囲気に吸い寄せられ、しばし、アイツと観戦をすることにした。

アイツの質問から にわか野球教室、 このソフトボールが教えるにはちょうど良いスピード感と距離感だ。

あの白くて四角いのは?  あれはベース、まず打ったらあそこに向かって走るんだ。自分の打ったボールより先に着くことができればセーフ、ボールのが早ければアウトさ。

あれが、ホームベース、あの人がキャッチャー、ピッチャーはキャッチャーに向かってなげるのさ。
そのボールをバッターが打つ。なんでも打てば良いものじゃあないんだ。ちゃんと打てるのを選ぶんだ

そんな矢先、打った打球はセカンドの頭上を越えるライナー性の打球、それにセカンドのオジサンが反応してグローブを高く上げ、さらにジャンプ、その瞬間、オジサンが少年のようにしなやかに跳び上がって見えた。
ボールはオジサンのグローブをはじいて右中間へ転がる、オジサンは突然、何かが外れたように縮んで、地面に落ちた。

しばらく、立ち上がれず座り込んだままのオジサンを他のオジサンたちが気遣う。

大丈夫!っと小さく呻いて立ち上がる。左肩を押さえながら、イタタと顔をしかめた。

スプレーしようか!?、五十肩なんだからそんなことしたって直らないよ、夢も希望も無いんだから
 
と苦笑い。さすが、オジサン一言多い。

他のオジサン達も、バッターボックスに立つと明らかにボール球なのに、思い切り振りぬいたりして、次の瞬間、振りぬいたバットが止まらず回りすぎたようで、腰に手を当てる。
やっぱり、苦笑い。そんな球振る意味がわからないなんていわれながら。

瞬間瞬間に少年達が顔を出す。紛れも無くオジサンなのに・・・。

子供の頃、親父とやったスポーツといえば、記憶にあるのは、キャッチボールくらいだ。
若かりし頃のバッティングを披露するかのような写真とバットを手に仲間達と記念撮影する写真の親父を思い出した。

たまには、アイツとキャッチボールぐらいやらなきゃな、と思い返し、
手をつないで家に帰ろうとすると

ソフトボールらしからぬ快音と共に、柵越えのホームランに はしゃいでベースを回る少年が手を振ってくれたようだった。



長くて、ごめんなさい。

#日記広場:日記

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2010/07/12 04:41
コメント感謝です。

バッテリー・・・ 実は読んでなかったりして・・・

アイツにはグローブを買ってあげようと思ってるのですが、他のおもちゃのほうが魅力的に
見えるらしく、うまくいかないものです。
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2010/07/11 20:45
こういうの読んでると、「バッテリー」とか「メジャー」とか思い出しますよぉ・・・。
オジサンたち・・・違いますよぉ!!オジサンと書いて少年と読むんですよぉ!!
あぁでも・・・勝負よりも楽しくっていう感じの??大好きですよぉ♪

キャッチボールかぁ・・・。いいですよねぇ。
女の子には無いものって感じがして。男の子かぁ・・・。
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2010/07/11 19:05
おじさんソフトボールと、それを見る親子。
なんてステキな光景でしょう。
児童書の「バッテリー」を思い出します^^

いらんことを言いながら、時に少年の顔をのぞかせるおじさんたち・・・いいですね。

息子さんとのステキな思い出になりましたね^^




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