6月に読んだ本
- カテゴリ:小説/詩
- 2010/06/30 23:51:40
6冊。読んだページ数:2626ページ。(読書メーターから)
読んだ本メモ。読了順。
■半身(Affinity)/サラ・ウォーターズ/中村有希訳/創元推理文庫
19世紀後半のイギリス、過去や因習とらわれ苦しむ上流階級の令嬢マーガレットが、
慰問婦人としてロンドンのミルバンク監獄を訪れるところから物語が始まります。
日常という監獄から逃げ出すように監獄へと通いつめるマーガレットは、
冷媒だという静寂をまとう女囚シライナにどんどん惹かれていきます...
ミステリ部分の仕掛けは簡単にわかってしまいますが、当時の女性達がリアルに描かれています。
ただ、読み終えてどうも違和感があったので調べてみたら、説明が見つかってすっきりしました。
邦訳と気が合わかった方は、確認をおすすめします。(誤訳は失礼だと思いますが、検索語で)
「半身 サラ・ウォーターズ 誤訳」でヒットすると思います。
■コンスタンティン/ジョン・シャーリー/ 石田享訳/竹書房文庫
映画のノベライゼーション。大好きでDVDを持っていますが、この本は面白くなかったです。
キアヌの表紙が名残惜しいけど、古本屋の100円値札を剥がして処分箱直行きです。
■ペイチェック―ディック作品集/フィリップ・K・ディック/浅倉久志訳/ハヤカワSF文庫
表題作の映画化合わせの再編・再録で、所持している本の中に入っている短編もいくつかあるけど、
表題作に始まって「まだ人間じゃない」で終わって、ふーん、そうくるのか、という感じです。
何が、ふーん、なんだか(笑)
■フラッシュフォワード/ロバート・J・ソウヤー/内田昌之訳/ハヤカワSF文庫
時間テーマのエンターテインメントSF。
海外ドラマの放送決定合わせの新装版でトールサイズが嫌だけど、面白くて一気読みしました。
ヨーロッパ素粒子物理学研究所がおこなったヒックス粒子を発見するための実験によって、
全人類の意識が1分43秒間だけ21年後の自分へと飛んでしまった...。
ドラマでは、6ヶ月のフラッシュフォワードだそうです。ちょっと簡単にしてみたんでしょうか?
著者が脚本参加やカメオ出演やもしているエピソードもあって、ドラマを観るのが楽しみです。
■夜愁(The Night Watch)上・下/サラ・ウォーターズ/中村有希訳/創元推理文庫
20世紀、第二次世界大戦の戦中戦後のロンドンが舞台の群像劇です。
登場人物たちは、いわば社会の異端者です。
彼らの”現在”の理由が、1947年、44年、41年と時代を遡って解き明かされます。
でも、遡って終わり。何も怒りません。何も変わりません。終わりが始まりです。
戦争の闇と人の心の闇。闇を見つめているような小説です。
「荊の城」「半身」「夜愁」の順で読んできて、暗さが増していったような感じがしました。
前2作を読んで面白かったとしても、この作品は面白くないと思う人も多そうです。
向いていないと、同性愛のモチーフやホラーのような容赦ない堕胎描写に嫌悪感を抱くだけで、
退屈じゃないかと思います。
洋書---♪
なし。(ケロロ軍曹#1の英語版は読んだけど。)
今回、購入してわりとすぐに読んでいる本ばかりです。
全冊古本で、総額で2000円ほど。夜愁(上)(下)を新刊で買う価格。
うしろめたさが読書の満足感に比例します。
「ペイチェック」は、105円とは思えないキレイな本で掘り出し物だと思ったら、
カーバー折り返し部分に水シミと薄く剥げた部分があることに、購入後に気が付きました。
やっぱり105円なんですよね。
読み終わったとき、面白くなかったという以前に、ものすごく暗い気持ちになりそうです。
単に訳文が合わないだけかもしれないけれど。
>kerosanさま どうもです^^
読み進まないと思ったら
やっぱり面白くないからかしら・・・
ねむくなったので明日書こうと非公開でアップしたつもりが、ねぼけて公開していました><
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