アリス・イン・ワンダーランド
- カテゴリ:映画
- 2010/06/08 23:13:07
今年19作目の映画舘鑑賞。3D字幕。
ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を基にした
ティム・バートン監督の実写とモーションキャプチャーの映画。
19歳になったアリスが再び不思議の国を訪れる後日談的なオリジナルストーリーです。
「アリス」とディズニーとティム・バートン。
あまりいい組み合わせではないような気がして、少し心配していたんですが、
まぎれもないティム・バートン・ランドが広がっていました。
だけど、やっぱり、なんだかティム・バートンらしくない感じです。
ディズニー的というか、アメリカ的脳天気さで予定調和まっしぐらに集束していく、
表面的には、よくできた児童書の成長物語のようなエンターテインメント映画でしたが、
映像と同じように、物語も細部まで丁寧に作りこまれています。
これは夢だと言い続けるアリス。
自分は「違うアリス」で「本物のアリス」ではないと言い続けるアリス。
自己の存在に対する疑問。ちりばめられた象徴。ドラゴン退治の英雄神話的なモチーフ。
どうせ考えてもわからないんだから考えて観てはいけないと思いつつ、
バートン・ランドに迷い込んで思考の泥沼に足先を浸すのは、とても楽しいです。
マッドハッターの帽子の扱い方が、興味深く面白かったです。
マッドハッターは、マッドな印象的な外見に反してマッドさは控えめで、
なんだか英雄の介添人といった趣の方が強く感じました。
白の女王と赤の女王の対立も、単純な善悪の構図を描いていません。
美しくやさしく微笑みをたやさすことのない白の女王に、非人間的な異様さを感じてぞっとしても、
悪の支配者であるはずの横暴な異形の赤の女王は、孤独で幼く、痛々しくさえ思えます。
白の女王は「白い影」なのかもしれないと思うのだけれど。
アリスが戦うことになるジャバウォックは、黒い悪竜そのものの姿です。
どうせ考えてもわからないんだから考えて観てはいけないと思いつつ、
バートン・ランドに迷い込んであれこれ思索の泥沼に足先を浸すのは、とても楽しいです。
アリスの現実への戻り方も、とても興味深いです。
ただ、自我を確立したアリスが男性性を獲得して大団円を迎える図式は、
社会へ出て行く強さ=男性的な強さのようにみえてしまって、ちょっと残念でした。
アリスが女性であることにこだわらずに、若者ととらえればいいんでしょうけど。
亡き父が自分の正気を疑う少女のアリスに語った言葉を、今度は大人になったアリスが繰り返します。
「お前はまともじゃない。どうかしている。
でも、秘密を教えよう。最高の人たちはみんなそうなんだ」
バートン監督ってば、ひょっとして自分にそう言い聞かせてきたのか?と思ってしまいましたが、
それはおいておいて、主人公のアリスは時代背景的には突出した女性像ではあっても、
父親を早くに亡くした普通の若者に思えます。
そこが、この映画のティム・バートン・ランドらしくなく感じさせる違和感の現況かも。
映像的には、バンダースナッチがすごく好きでした。かわいいです♪
少ない3D字幕上映の時間とこちらの都合がなかなか合わなくて、上映最終回に滑り込みでしたが、
仕事帰りにがんばって行ってよかったです。
★★★★☆【Alice in Wonderland】2010アメリカ
CGだと思っていて、実際に踊っているのをYouTubeで見付けてびっくしてます~。
→ http://www.youtube.com/watch?v=sSl8Ywhn5cE
という感じでしたね^^
ジョニー・デップにぴったりな雰囲気でしたが、
調べてみたら、
首から下は別人の、
プロの「ファッター・ワッケナー」ww、
の方が踊っているみたいですね^^
マッドハッターがちょちょいと作ったドレスが一番かわいかったです^^
マッドハッターの「ファッター・ワッケン」もすごかったですよね~。
>tararaサマ 召使いのカエルさん、かわいかったですね。
お魚召使いさんのびみょ~な動きにも、ウケました~。
たぶん、ティム・バートンは普通の心のきれいな女の子にはもともとあんまり興味がないのかもしれませんね。あんまり、アリスに魅かれませんでした。
赤の女王みたいな「ひねくれた女性」を描いたらいつもとっても魅力的なのに!
ラズベリータルトを食べてしまったカエルがとっても好きです^^
あと、ベイヤード(ハウンド犬)の動きがとってもリアルでしたね!
思いのほかお話の内容が濃くて、
なんだかものすごく感動してしまいました^^w
『あのアリス?』って口々に疑われ、
誰と比較してるんだ?、って思ってたら、子供の頃の自分の事なんですよね^^
子供の頃しか知らない知り合い(いるかな、そんな人。。)に会ったら、
がっかりされるかな、喜ばれるかな、
なんて考えながらの家路でした^^
それぞれ細かいキャラまで結構きてて、楽しかったです♪