小説第16話後編
- カテゴリ:自作小説
- 2010/06/06 19:10:55
小説復帰記念小説『黒髪の少年エルフと老犬』
第16話『闇光対立物語』
後編
グリム「…エルフ、待ってくれ…」
グリムの脳内で、罪深き記憶が流れた。
――なぜだ、なぜなんだ――
光「待ってください、神よ」
神「なんだね?」
光「なぜ、私は生まれてきたのです?」
神「私ですら知らないことを聞くのか?」
光「も、申し訳ございません、しかし」
闇「しかしもくそも無いだろ?俺達は創られた、ただそれだけだ」
神「まぁそういうな…人は私を創り、私は人を作らざるを得なかった…それだけだ」
光「ならば、何もあなたに従うことは無いのでは?」
神「そういうことにもなるかもな…」
闇「そんなことさせねえよ…あんたが従わぬと言うなら俺はそれを止めるだけだ」
光「ならやってみるかい?」
闇「…やっぱむかつくよあんたは」
光「なら決定だ」
闇「そういうとこは好きなんだけどよぉ…あんただとなんかむかつく」
正直言って、良くあることだった。
だが、神はいやな予感がしていたらしく、私たちを止めようとした。
闇は動きを止めたが、光は止めず、光の放った攻撃は神に当たる。
神「ぐっ…」
光「あなたに従うことは無いはずです」
神「しかし、今度したら…滅するからな」
光「分かりましたよ…」
闇「大丈夫ですか!?おい、てめぇーゆるさねぇぞ!!」
光「勝手にすればいい」
そこから後の記憶は思い出したくも無かった…
なぜ、なぜ私は生み出され、神に殺されなければならない…
いや、死んではいないから殺されたわけじゃない…だが、希望の光が絶望とかしたと言うべきか…
その瞬間でかい何かがまた現れた。
「何だ、グリム…」
グリム「…待ってくれ、もう一度だけ逆らわせていただく…死ぬと分かっているからこそ」
「世界の危機がお前だというのは確かだが、殺すつもりは無いぞ」
グリム「嘘はやめていただこう、あなたのために私は影武者となった…その時点で私が死ぬ事を示していた…そうだろ?」
「…肯定も否定もせんぞ」
グリム「その言葉を待っていた…」
「何?」
グリム「時は満ちたってことだ」
イオル「お、お前?…」
グリム「力の開放なんざ、あの時からいつでもできるようになっていた」
イオル「…どういうことだ?」
グリム「…光の導きに従い、現れよ、聖剣!」
イオル「そ、その剣は…イオアルケードか?」
グリム「違う…これは、グレイムシャイン!…まぁ名前は今つけたから適当なんだけど」
イオル「おい!何それ?意味不明だよ!」
エミリー「つまり、光の剣ってことね」
イオル「なんでわかんの!?」
フロ「私も言いたいことは分かりましたけど」
イオル「分からないの俺だけ?!一番長く共に旅してきた俺だけ?!」
アル「まぁそう騒ぐな、ってかお前そんなキャラだっけ?」
アルバ「心を許してきた証拠だな…」
グリム「…さぁ、今お前はどこにいる!」
「グランパシファール、地の底の底だ」
グリム「だったら今すぐ行ってやる!」
オリゴ「おっと、それまでですぜ」
グリム「何?」
オリゴ「もう一度決着をつけようじゃないか、光と闇の…戦争のな!」
グリム「そういえば、なんとしても止めるんだったな…」
そして、また二人は戦うこととなる…のであった。
第16話
~完~
今日の戯言
『作者四天王ってことはその上に誰かいるんだよな?』
以上!
明日葉「それは企業秘密です!」
べべ「ってか、俺達知らないんだよなぁ」
フロ「…知らないんですか?」
ビスマス「あぁ、顔すら知らないし」
アル「お前らそれでよく四天王なんて名乗れたな…」
トニー「しかたないっすよ…だって、いるかいないかすら分からないんですから」
アル「まじかよ!?」
続く
以上!!