Nicotto Town



内心八雲   №1 第一理科室 続き。

  
   授業が終わると嵐がすぐに昴の机に寄って来た。

  「次数学だから上行こう。」
  
  笑いながら言う嵐の言葉にちょっとした疑問が浮かんだので素直に聞いてみた。

  「上って?」 
  
  その質問に嵐はそれが普通とでも言うかのように答えた。

  「あぁ。ここって4階でしょ?1年生の教室は6階だから。」
  「・・・へ・ へぇ~・・・」
  
  その言葉にびっくりしながらもとりあえず返事した。

  「おい。」
  「あ、先輩!!どうしたんですか?」
  「先輩?ってあ!!あんた朝の!!」

  廊下で喋っていたので近くの教室で授業を受けていた要が居てもおかしくはないだろう。
  しかし昴は、騙されたという思いで完璧に要を敵視していた。

  「あぁ。朝の。そうか、そういや夜神と同じクラスだな。」
  「先輩ひどいですよ・・・」

  嵐が少しへこみながら要に言うと、要はお構いなしに話し続けた。

  「お前・・夜神。日誌まだ出てねェよ。」
  「あッッ!!すいません・・・完ッッ全に忘れてました。」
  「だろうな。今日の放課後、クラブ始まる前に出しに来い。」
  「え~!!」
  「じゃあな。」

  要はそのまま自分の教室のある5階へと階段をのぼりはじめた。

  「あいつなんで嵐と仲良いの?」
  「あいつって・・・槻唄先輩は学校中で人気よ?仲良いっていうか、部活一緒だからね。」
  「なんであんな奴が人気なの!!?へぇ~。嵐って何部?」
  「吹奏楽部だけど?」
  「吹奏楽か~・・・あたし何入ろうかな~・・・」
  「まだ決めてないんだ。じゃあ一緒に吹奏楽入ろうよ。」
  
  昴はそこで考えた。
  (嵐と一緒なのは良いとしよう・・・あいつと一緒に演奏なんて出来るのか?・・絶対無理だ!!)

  「あたしあいつと演奏できないから無理。」
  「え?あたし演奏する方じゃないよ?」
  「え?」

  昴はてっきり演奏する人間なのだと勘違いしていた。
  しかし吹奏楽部にはマネージャーなどはないだろう。
  嵐は何をしているのだろうか。

  「じゃあ嵐ってなにやってるの?」
  「マネージャー?みたいな?」

  自分の考えの中で一番最初にすてた「マネージャー」という考えに
  昴はびっくりした。

  「え・・でも吹奏楽部でしょ?マネージャーって何やるの?」
  「まだ入ったばっかだから分かんないけど、先輩達から聞いた話では楽器ごとに練習する事言ったりとか音楽室の掃除とか。さっき槻唄先輩が言ってた日誌書くって言うのも仕事だよ。」
 
  結構やる事がある事にもびっくりしたが、一日でその量の仕事を嵐一人でやってる事にさらにびっくりした。

  「今人手足りなくてあたし困ってるのよ!!お願い!!昴!!」

  友達に頼まれたなら断れない性格の昴は嵐に押されて渋々承諾した。

  「じゃあ早速今日の放課後行こうね!」
  「・・うん!!」

  やるとなったら本気でやりたいと思った昴は大きな声で気持ちよく返事した。

             

                                  №1 第一理科室<完>

  
次回は 吹奏楽部って・・・   だよ~ww
   結構長くてびっくりだよぉ~wwww
   まぁ気長に読んでちょだいw
   コメントくれると喜びますw

アバター
2010/05/05 01:50
読ましてもらったけども、
やっぱり続きが・・・
気になる~!!
早く続きが知りたいよ~(#^.^#)
アバター
2010/05/05 01:47
ほぉ・・・
続き気になるww



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