Nicotto Town


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歌舞伎座さよなら公演 その4


                    ピエロも意外とかわいい♪

助六の面白さの続きをば。

2つ目は爽快さ。
助六は江戸歌舞伎の典型で、主人公は若くてイケメンで格好良くて強い、まぁ、
スーパーヒーローって感じなんですが、ヒーローがいれば当然ヒールもいるわけです。
ヒールは髭の意休(いきゅう)という髪も髭も真っ白で、地位とお金はある割に女性に
もてない、ちょっと嫌味なお方。
この意休さん、揚巻をものにしたいと思って仲之町に通い詰めてるけど、揚巻は
助六にぞっこんでちっともなびかない。で、揚巻に向かって助六の悪口を言い立てる。
最初は客だからと聞き流していた揚巻も、黙っていればと堪忍袋の緒が切れて、
「揚巻が悪態の初音~」と見得を切って
「もし意休さん、お前と助六さんをこう並べて見るときは、こっちは立派な男振り、
そっちは意地の悪そうな、たとえていわば雪と墨、硯の海も鳴門の海も海という字は
ひとつでも、深いと浅いは客と間夫(まぶ=恋人・愛人)、さぁ、間夫がなければ女郎
は闇、暗がりで見てもお前と助六さん、取り違えてよいものかいなぁ」
と悪態をついた挙句に、怒った意休が刀に手をかけると、切れるものなら切ってみろ、
殺されるのが怖くて「間夫狂いかできようかいなぁ」とまで言ってのける。
いやー、気持ちがいいくらい颯爽としてます。
助六の悪態の数々も見所ですが、私は才色兼備の揚巻の悪態の方が好きですね。

3つ目に笑い。
笑えるシーンが随所に盛り込んであるのですが、その最大のシーンは「股くぐり」。
助六が実の兄に喧嘩の仕方を教える場面で、通りかかりの相手に「股ぁくぐれ~」
と喧嘩を売るんですが、ここが面白い!
最初に通りかかる田舎侍と供奴はセリフがなく表情とジェスチャーだけで笑わせて
くれます。次に通りかかる通人のセリフはほとんどアドリブ。
今回は勘三郎さんでしたが、「あれぇ~、どっかで見たことがある顔だねぇ。あー、
こりゃぁ夏雄兄さん。病気が治ってうれしいよ、おめでとう。そうそう、孝俊もようやく
落ち着いておめでとう。」などと、ほとんど好き勝手にしゃべってましたが、
股をくぐる時には香水ビンを取り出してシュッシュッと撒いたり、きっちり笑わせて
くれるんですから大したものです。

豪華さ、爽快さ、笑い。
まさに花のお江戸の祝祭劇でした。

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2010/04/29 22:57
fuwat様
そうですね。ニュースでも結構時間をとって流してましたね。
楽日のチケットは一般前売りの2日前のゴールド会員向け前売り開始
一時間で売り切れたそうで、一般会員の私には手も足もでませんでした (^_^;)
明日の閉場式は30分で売り切れたとか・・・

3年後といわず、演舞場も国立劇場もありますし、日生でもこれから3年間は
年に数回歌舞伎公演があるそうですから是非お出かけくださいませ。

こけら落としは、縁起の良いところで曽我物、石橋(しゃっきょう)物に勧進帳や
またまた助六あたりを組み合わせるんじゃないでしょうかねぇ?
お正月のすぐ後に、またお正月みたいな演目が並ぶ、みたいな?
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2010/04/29 13:22
昨日は楽でしたね~
行きたいと思いながらとうとう行けずに・・・。
勘三郎の襲名披露が最後でした(≧∀≦)σ何年前だ~
3年後が楽しみですね~ こけら落としの演目は何になるのでしょね(。ё‿ё。)
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2010/04/26 23:25
はなてまり様
私も荒事と和事、どちらも好きです。
荒事だったら鳴神とか毛抜は結構笑えて面白いですし、和事なら
なんと言っても当代仁左衛門の女殺油地獄と廓文章が最高に好きです。
残念ながら、仁左様は昨年の歌舞伎座公演で河内屋与兵衛を封印されて
しまいましたが・・・ (T_T)

歌舞伎は生で見るのが一番ですよね。不思議とテレビだとイマイチ面白さが
伝わってこないんですよね。
もう20年以上前ですが、先代松綠さんがビデオ化に反対されていた時に
「舞台は一期一会」とおっしゃっていたのもよくわかります。
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2010/04/26 11:47
私、江戸もの(って、いうのかしら?)も好きだけど
上方の世話物も好きです^^けっこう科白で笑わせてもらえるから。
でも東西を問わず、役者さんがアドリブで面白くしてくださるから
やっぱり舞台は実際に行かなきゃ良さは分かりませんよね(^_-)-☆
う~ん。だんだんに行きたくなってきたかも^^




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