桜の和歌。
- カテゴリ:日記
- 2010/04/20 10:56:05
桜の和歌に就いて纏めてみる。
花の色は うつりにけりな いたずらに
わが身よにふる ながめせしまに/小野小町
(花の色は移ろって仕舞った。ただ徒に、此の身が世を過ごす
長雨に物思いに耽っている間に)
矢張り‘よにふる ながめ’の七文字に
‘世’‘夜’‘降る’‘経る’‘長雨’‘物思いに耽る’‘眺める’
此れだけ意味を詰め込み、幾重にも膨らませるsenseは
今更私が書くまでもなく 実に素晴らしい。
久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ/紀友則
(こんな麗らかな春の光の中、どうして桜は次々と散ってゆくのだろう)
世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし/在原業平
(世の中に一切、桜というモノが無ければ、春を長閑な気持ちで過ごせるだろうに)
散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき
(桜は惜しまれて散るからこそ素晴らしい。此の辛い世に永遠なるモノなど無い)
上の二首は伊勢物語 八十二段 渚の院にある 業平と其の返歌だ。
仮に私が返す人でも斯様な歌に為るんだろうが、
私が業平なら此れを返されて斯う思うだろう。
‘んなコトぁ分かっとるわい!ってか、まじめか!’ってねw
ひと目見し 君もや来ると 桜花 今日は待ちみて 散らば散らなむ/紀貫之
(一目見たあなたが来るかどうかと、今日一日俟ってみて、
それでも来なければ、桜の花よ、散るなら散って仕舞っても仕様がないな)
春風の 花を散らすと 見る夢は 覚めても胸の さわぐなりけり/西行
たれこめて 春のゆくへも 知らぬ間に 待ちし桜も うつろひにけり/藤原因香
春霞 たなびく山の 桜花 うつろはむとや 色かはりゆく
私が目に付いたのは此の程度かなぁ。
と謂っても西行以外は殆どが古今和歌集 巻一 春歌上と巻二 春歌下からですがw
http://www.milord-club.com/Kokin/kan/kan01.htm
俳句に就いても少し許り視てみたが、
矢張り此れだけが ずば抜けていると思った。
散る桜 残る桜も 散る桜 /良寛
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今日の1曲;spangle call lilli line‘dreamer’
http://www.youtube.com/watch?v=oGY-ojR_59g
ちなみに、私は、西行さんの『願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃』も好きです。
高校の時、ホント、桜の下で本でも読みながら安らかに死ねたらいいなぁなんて考えてました♪
日本語って綺麗な言葉なんだなーと思います。
ほんとほんと。
散る儚さを歌ったものが多いですね。
風に吹かれて舞う花吹雪はかなりキレイですからね(*^-^*)
これ・・毎年この季節になったら
思い出したぃなぁ・:*:・(*´エ`*)ウットリ・:*:・