ケータイ小説 (チガウッテ
- カテゴリ:日記
- 2010/03/30 16:56:05
以前、小木理子さんという方から『ケータイ持ってなくて不便じゃないの?』と言われた事がある。そう、私は持っていない。その答えのひとつとして今日あったことを話そう。
札幌市内にはBOOK OFFのお店が23軒ある。昼前に、普段行けない地区のお店に入った。国書刊行会で10年前発行のM・ピークのあまり出回っていない本を350円で入手できた。嬉しい。CD3枚とともに会計を済まし、出口へと向かう。
「もしもし」
呼び止められた。すぐ後ろ。男の声だ。いろんなことを瞬時に考えた。
『バレタ?』(いや、悪いことはしてないから)
『レジに手袋を忘れた?』(1時間前に銀行のATMで忘れそうになったばかり)
『そもそも商品を受け取ったっけ?』(鞄に入れたはず)
『お尻に穴があいてた?』(ひとつはあいてるけど)
私は混乱した頭のまま振り返り立ち止まった。背の高い若い男だ。見たことはない。店員ではなかった。サラリーマンらしくスーツを身につけ、左手には黒いブリーフケースを持ち、右手にはケータイを持って耳にあてている・・・・・、耳に・・・・・、ケータイ・・・・・。ケータイ!!
呼び止められた私の横を、男はケータイに向かって何かしゃべりながら通り過ぎようとする。呼び止められた私は、『何ですか?』という雰囲気を醸し出しながら男の顔を凝視する(にらんではいないつもり)。男は目を合わせない。明らかに自分の「もしもし」が前を歩いていた”変なおじさん”を呼び止めてしまったことに思い至っている。店の出口付近のできごと。
これでお話はおわり。この二人の男がその後どうなったのか、それはまた別の話になる。
いや、ならない。ただその時私が思わず発した言葉だけをここに残そう。
「彼は、・・・・・、20年前の私だ・・・・・」
それはまた別の話になる。
そう、何かリアクションが得られれば納得はします。(かな?)
別な例ですが、歩いていて、
ずーっと声がついてくることがあります。
たいていこちらが立ち止まって
やりすごすことにしています。
恥ずかしいですよねぇ・・・。
でも、良くあることだと認識できたので、
次回からは(ワザとらしい)照れ笑みを浮かべることにいたします☆