Nicotto Town


おうむたんの毒舌日記とぼうぼうのぼやき


連載 仮想空間のカオス4

今日も、ログイン。

まず、きなこ@のサイトに行く。ログインした痕跡はない。
がっかりもせずに、自分のサイトに戻る。
やることはたくさんあるのだ。
家具はまだまだ足りない。購入して配置するにはゲームをやらなければいけないので、ちょっとげんなりする仕組みだ。とはいえ、チャットと違い、十字キーとエンターでなんとかなるから、家具のために不慣れなゲームに挑戦する。
コツはわかっているのに!いつも彼女の画面で見ていたのだから。
ただ彼女のように器用にキーが打てないだけで、惨敗…。
あせるなと、自分に言い聞かせる。時間だけは無限にあるのだから…。
しかし押し寄せるあせりを払拭できない。いつまで混線が続くか?その問いに答えがない限り。

きなこ@のサイトに立ち尽くすアバターがいた。パソコン画面の前ではアバターの繭音@を操作する美優が首をかしげていた。
1ヶ月もログインのないサイトに足跡を残す者はほぼ皆無だ。リアルでアバターの
きなこ@の持ち主である翔の友人である自分を除いては。
美優はきなこ@のサイトの画面上の足跡「f」がここ連日続いているのが、気になっていたのである。
ネットストーカーだろうか?伝言も残さず、足跡だけがずらずら毎日並んでいるのが気味が悪かった。しかも、彼女のログインがなくなってから現れた謎のアバターである。
多少、不気味に感じたが、fの正体を調べたくて、足跡の「f」を、震える指で思い切ってクリックした。

自己紹介は空欄。3週間ほど前の登録。訪問客もいないひっそりとしたサイトだったが
fの部屋のサイトを開いて愕然とした。
家具の並べ方は幼稚で雑で配色が派手でまだ未完成だが、きなこ@の部屋の模倣をしていることだけは理解できた。
fは、無人のきなこ@のサイトを歩き回り、同じ部屋を自サイトに再現しようとしてる。fの意図が全くわからない。何が起こっているのだろう?何をたくらんでいるのだろう?背筋がザワザワした。
「と、とにかく、翔に連絡しなきゃ…」
アバターの繭音@をログアウトさせた美優の指の震えはとまらなかった。
携帯を手に取ると彼女は、震える指で翔にメールを打った。
「きなこ@のサイトに、変なアバターが来ている…」

アバター
2010/03/08 10:29
どうなるんだろうwww
アバター
2010/03/07 20:56
先に5を読むトコで気付いてよかった、次へ行きます!わくわく。



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